5弦ベースを選ぶ3つのポイント

こんばんは、嵯峨駿介です。ここ数年で5弦ベースをメインにするベーシストも一気に増え、市場にも多くの5弦ベースが登場しました。1本目に5弦ベースを選ぶベーシストも多いかもしれません。しかし、4弦ベースと5弦ベースでは違う部分が多いので、選び方のポイントも違います。

今回は5弦ベースに散々散財してきた僕が選び方のポイントを解説してみようと思います!

Contents

1 Low-B弦の鳴り

1つ目にして最大の問題です。低価格帯の5弦ベースではLow-B弦が鳴らないものが多いです。弦は5本あるものの実用に耐え得るものではない、これではいい演奏をする事は難しいですよね。

元々、トラッドなジャズベースのデザインはLow-B弦を鳴らすには無理のある構造です。なので、5弦ベースには純粋にジャズベースのスペックとは違ったオリジナルデザインの物が多くなっていますね。ちなみに多くのメーカーはここを解決するためにあらゆる対策を講じます。

例えば

スケール(弦長)を伸ばす

通常、フェンダータイプや多くのエレキベースは34インチスケールですが、これを35インチや36インチに伸ばします。これにより、ダルダルになりがちな低音弦をより音程感のある鳴りに改善します。ただし、これによって高音弦のテンション感がきつく感じる場合や、1フレットが遠く感じる場合があります。

これらは特にフェンダータイプのデザインで、スケールだけを35インチにした場合には強く感じるでしょう。フェンダータイプのベースでを単純にスケールだけを伸ばしたら、それは既存のバランスやプレイヤーの感覚からは外れたものになりがちです。その違和感が高音弦のテンション感がきつい(フェンダーに比べて)、1フレットが遠い(フェンダーに比べて)というフィーリングにつながってしまいます。

35インチには35インチ用のデザインが必要、ということですね。

ネックの剛性を上げる

クラシックなフェンダースタイルだとメイプルネックが主流ですが、例えばメイプルウォルナットパープルハートを組み合わせたりメイプルでも反りに強いように何枚かを貼り合わせてみたり、5弦ベースや6弦ベースになるとこのような手法も多くなります。また、補強のためにネックにカーボンやチタンなどの強度の高い素材をを組み込む事があります。

ネックの剛性が上がると弦の鳴り方も変わり、結果的に低音弦の音程感が強くなり、より鳴るようになります。ただし剛性が高ければ良い音がなるというわけでもありません。)

弦のテンションの掛かり方をかえる

チューニングは決まっているので、弦に与えるべき張力は一定ですが、弦の張り方で張力の掛かる方向が変わってきます。これを調整できるのは2箇所。ブリッジとナットです。
テンションという単語が示す3つの意味1
こんな風に、弦の折れ曲がり方が駒からボールエンドまでの距離や、駒の高さによってかわります。この角度が急になるほど、駒をブリッジ側に押し付ける力が強くなり、テンション感も強めになります。サウンドは基音の強いダークな方向に。

それではネック側はどうでしょうか。こちらも、段付きの、いわゆるフェンダータイプの場合は弦の巻き方でテンション感を調整する事があります。ポストの下まで巻けばナット部分での弦の曲がる角度は急になり、ポストの上の方で巻けば角度は緩くなります。

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この部分を解決するために低音弦ペグの取り付けに段差をつけてより角度をつけたり、テンションバーを使って角度を調整したりします。このように、楽器のデザインにおいて『角度』は非常に重要な要素です。

実際に5弦の鳴りをチェックするときは1~5フレットあたりまでをチェックしてみてください。そのポイントがしっかりと鳴るようなら、、まずこの点はクリアといえるでしょう。


2 E弦の鳴り


B弦の次はE弦です(笑)

B弦は鳴るのにE弦の鳴り方がしょぼい、というベース結構あります。意外ですよね。ネックの質量が多くなるとサウンド自体はダークになる傾向があり、4弦ベースと同じようにオープンなサウンドのE弦を鳴らせる5弦ベースは多くありません。

特に開放弦でチェックするのがオススメです。意識してみると結構違って聞こえます。

3 フレット数

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5弦ベースは4弦ベースに比べると新しいデザインの物が多く、それらは24フレット仕様であることが多いです。フレット数がサウンドに与える影響は非常に大きいのですが、それを意識しているベーシストはあまり多くありません。フレット数が多いほどコンプレスされた固めのサウンドに、少ないほどオープンなサウンドになります。

スラップの演奏性も大きく変わる部分です。普段フェンダーでバチバチスラップをしている人が急に24フレットを持っても上手く演奏できないでしょう。そしてスラップのサウンドもかなり変わるので、注意が必要です。

ちなみに、フレット数を減らすというリペアも世の中には存在します。(びっくり!)


まとめ

いかがでした?フレット数に関しては4弦も共通の要素ですが、B弦の鳴りとE弦の鳴りは5弦ベース独特の要素です。

そんなところを意識しながら5弦ベースを探してみると面白いかもしれませんね。それではまた。

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