こんばんは、嵯峨駿介です。
以前こちらの記事を書きました。
これに関連して、いくつか質問が寄せられたので、ちょっとまとめながら書いていこうと思います。
4弦でも5弦でも、ギターでもベースでも、いきなりブリッジ部のビスをまわしたり、トラスロッドを調整したりするわけではありません。
正しい調整をするためには、正しい順番で1つずつステップを踏む必要があります。
僕はやり方ではこんな順番です。
1、チューニングをする
2、ネックの反り具合を調整する
(チューニングをする)
3、弦高を調整する
(チューニングをする)
4、オクターブピッチを調整する
(チューニングをする)
5、ピックアップの高さを調整する
1、チューニングをする
とにかくチューニングです。
これがずれると意味がないので、ビスを回す時はチューニングを正してからにしてください。
2、ネックの反り具合を調整する
ネックはまっすぐな状態が正しい、と思っている人が多いですが、僕はそうはしていません。
もちろん楽器によるところもありますが、特にクラシックなスタイルの楽器ではドまっすぐにはしません。
例えばsuhrやtom andersonなどのモダンなギターや少し長めのスケールを持ったモダンなベースの場合、はタイトになるよう比較的まっすぐ目に。
所謂フェンダータイプはちょっと順反り気味で、ローがたっぷり出るように、といった具合に、弾き心地やサウンドを考慮して調整します。
これは特にベースの調整においては顕著に違いがでます。
ベースはギターよりも弦の振幅が大きいです。
これはつまり弦が振動するために必要なスペースが大きいということですね。
そのスペースを作るために、ギターのように弦幅が小さい楽器よりもネックの反りを付ける必要があります。
また、ここで適切な反りを設定出来ると、結果的に弦高にも自由が利きます。
じゃあそのネックの反り、どうやって見るのかっていう部分ですね。
人によって様々な見方があります。
あくまで僕のやり方で話をしていきます。
まずは1弦の1fと12fを押さえて真ん中あたり、7fフレット付近の弦とフレットの隙間を見ます。
ここがベースのメイン部分の反り具合となります。
次に、1弦5フレットと最終フレットを押さえて、真ん中あたり(12fあたり)の弦とフレットの隙間を見ます。
ここで見えた隙間と、最初に見た隙間の差がつまりはハイ起き具合です。
最終フレットを押さえた時の隙間の方が大きいほど、ハイ起きしてるってことですね。
(程度はありますが、どの楽器も大抵はハイ起きしています。)
これらの作業を一番低い弦でもすると、ネックのねじれ具合がわかります。
ここまできたら今のネックの色々な部分の反り具合がわかるので、反り具合を調整していきます。
基本的にトラスロッドの調整は、
締めるときは右、緩めるときは左 です。
いいですか?絶対に間違えては行きませんよ?絶対ですよ?
さて。
肝心の反りの具合をどれくらいにするか、これはどうしても感覚みたいになってしまいますね。
なんとなく数字にすると、タイトでかっちりさせたい時は、ほぼ目視できない、指で押したらフレットに触れてカチカチとなるくらい(これは接地はしていないのを確認する意味です。)
フェンダーみたいなベースは1.0mm弱くらい。
みんな勘違いするんですけど、ネックの反りって別に問題じゃないんですよ。
ネックが反ってることが問題なわけではなくて、ネックが反ってる事によって起こる問題が問題なわけです。
つまりプレイヤーにとって問題がなければ、それは問題じゃないんですよね。
順反りが大きくて、ハイフレットが使いづらかったとしても、その分ローがぼわんと出てプレイヤーにとってそれの方が心地よければそれでOK!
自分にとって、その楽器の持ち主にとって何がベストなのか、それを考える事は技術以上に大事な事ですね。
長くなってしまったのでとりあえずこのあたりで!
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