現在、ジャズのアナライズを勉強しています。チャーリー・パーカーの “Anthropology” の5〜6小節目に出てくる B♭7 – E♭7 – A♭7 についてお伺いしたいです。自分なりに「

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質問

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現在、ジャズのアナライズを勉強しています。

チャーリー・パーカーの “Anthropology” の5〜6小節目に出てくる B♭7 – E♭7 – A♭7 についてお伺いしたいです。

自分なりに「Ⅰ7 – Ⅳ7 – ♭Ⅶ7」と解釈してみたのですが、この場合ファンクションをどう説明すればいいのか分からず、整理できていません。

この進行はどのように理解すればよいのでしょうか?

アナライズ楽しいですよね!
まず、この曲はキーがBbの循環(リズムチェンジ)ということを把握すると答えが導きやすいです。
循環の曲の5〜6小節目はいろんなバリエーションがあります。この時代は、一つの正しい譜面があったわけではなく、みんな感性と経験で演奏していました。
そして、スタンダードとして残った名曲たちを後世の人が最適解のコードネームとメロディを記したリードシートとして出版したのです。

まず、質問通りのコードチェンジを素直に分析すると、これはExtended Dominant(エクステンディッドドミナント)という進行になります。Bb7はEb7に向かうドミナントコード、Eb7はAb7に向かうドミナントコードです。ドミナントモーションはとても強いので、4度進行は無限に続けることができます。(この曲のBセクションD7→G7→C7→F7も同じですね)

少し発展させると、Ab7のときにベーシストがEbのルートを弾いていたらどうなるかを考えてみましょう。
その場合、Ebm6のように聞こえてきます。そうすると、モーダルインターチェンジでⅣm6のサブドミナントマイナーになり、Ebドリアンスケールが使えます。自分的にはEb7からEbmに行った方が次のDm7にもベースラインを繋げやすいですね。

ちなみに黒本ではAb7の箇所はEdim7と書かれていました。これは循環でよくあるDm7/Fにつながる上昇のパッシングディミニッシュですね。

いずれにせよ、ベーシストがベースラインでどの音を弾くかということでコードネームは色々変わってきますので、これらのアナライズを参考に演奏に役立ててみてください!