中古のベースを求める理由としては「現行で販売されていない機種やビンテージが欲しい。」「使い込まれた楽器ならではのサウンドを手に入れたい。」「新品より安く買いたい。」といったところがあげられると思います。本記事ではこれらに関連して、中古のエレキベースの選び方を解説します。
1.ハードウェアに問題がないか。
中古楽器で一番気になるのはコンディションです。たとえ気に入ったベースでもパーツ交換が必要な場合は追加で費用がかかり、ともすれば新品を買うより高くつくこともあるでしょう。モデルによっては修理用のパーツが存在せず、修理不可となる可能性もあります。
1-1.フレット
演奏するにつれ摩耗していくフレット。フレットが摩り減った状態だとチューニングを合わせても押弦した時にピッチが合わなかったり、弦がビビる原因になります。加えてベース本来のサスティーンやレスポンスがなくなるため、フレットが摩耗している状態では良好なトーンが得られないことがあります。
フレット交換には数万円のコストがかかってしまうので、残りのフレット量と修理代金を考えてチェックしましょう。
1-2.トラスロッド
トラスロッドがどの程度余裕があるか確認しましょう。トラスロッドが締まりきった、もしくは緩みきった状態だと、ネックの反りの修正が出来ません。実際にロッドを回すのは難しいと思うので、楽器店の店員に確認しましょう。それができない場合(フリマアプリやオークションなど)には事前の確認と手元にきた段階での確認が必須です。
1-3.ナット
意外に見落としがちなのがナットです。ナットの溝の高さや幅が最適でなければ弦のビビりやチューニングが不安定になる原因になります。良品が取り付けられているか確認しましょう。確認方法は3フレット側から2フレットを押さえて弦と1フレットの隙間を見ること。ここに少しの隙間があれば1フレットよりもわずかにナット溝が高いという事です。逆にここに隙間がない場合、ナット溝が低すぎる可能性があります。開放弦でびりつきが生じる場合、ネックの反りもしくはナット溝に問題があることがほとんどです。
1-4.ストラップピンの下穴
ストラップピンのネジの下穴に問題がないかを確認しましょう。ストラップピンが簡単に緩んでしまったり、ビスを締めていっても締まりきらずまわり続けてしまったりする場合にはストラップを取り付ける下穴が緩くなってしまっている可能性があります。指摘すれば直してくれる楽器店がほとんどだと思います。
1-5.ボリュームポット
ボリュームポットは消耗品です。長く使用すればガリが出たり、音が出なくなったりすることがあります。これについては交渉次第で新品に交換対応してくれる楽器点が多いと思います。
2.出したい音のイメージに合うかどうか
ビンテージならではの枯れたサウンドは新品のベースにはない魅力。中古のベースは個体のポテンシャルやコンディションによって出音が大きく異なり、癖もあります。同じモデルでも固体によってクオリティは異なるのでじっくり吟味して自分の理想にピッタリなサウンドのベースを探しましょう。
3.ネックのフィーリング
ネックはベースを演奏する上で最も手で触れる時間が多いパーツです。演奏性にはもちろん、耐久性やサウンドにも大きく影響します。プレースタイルや好みのサウンドによってネックに求める要素は異なりますが、握ったフィーリングに大きな違和感を感じるようであれば購入は控えた方がいいかもしれません。
また、ネックにねじれなどの歪みがないか、状態をチェックしましょう。ネックが反っている事が悪いことだと思っている方もいるかもしれませんが、それは間違いです。大事なのは歪みが出ない事と直せること。逆に言えばトラスロッドで対応できなさそうな歪みであればそれは問題でしょう。
4.価格、アフターフォロー
中古の楽器価格は状態や市場価値によって設定されています。購入する前に販売価格が納得できる内容なのか詳しく調査してみましょう。
更に保証、アフターフォローがしっかりしている楽器店での購入をオススメします。購入後のメンテナンスや周辺機器についてもフォローしてくれる楽器店を見つけたいですね。
まとめ
以上となりますがいかがでしょうか?価格の面で中古を探す方も、サウンドの面でビンテージを探す方もいると思います。大きなメリットもありますが、確認しなければならない点も多くあるのが中古ベースです。今回紹介したポイントを中心に隅々までチェックして自分にピッタリの1本を見つけてください。
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