m.s.t.やCinématographeで活躍するベーシストの小山さんよりリペアの依頼を頂きました。
内容はリフレット、指板修正、指板塗装、ナット交換、プリアンプ組み込み(Bartolini TCT)、セットアップです。
つまり、マーカス・ミラー風のカスタムですね。
施工内容
こちらが元の状態です。
焼けたオリンピックホワイトがクールです。
Badass Bass IIブリッジとEMG PUを搭載しており、ある程度カスタムされていますね。
決して悪い状態ではなく、実際に仕事でも使われているとのことですが、作られてから数十年が経過していることもあり多少の歪みはあります。
ナットの精度も、改善の余地があります。
まずは元のフレットを丁寧に取り除きます。
指板修正を行うために塗装も取り除きます。
大きな傷をつけてしまうと修正ができないので、丁寧に行います。
指板修正を行い、大まかに形を決めます。
塗装を行うため、細かな紙やすりで生地調整を行います。
続いて塗装です。
このままだと色がオリジナルと合わないので、調色します。
丁寧に磨き上げて、塗装は完了です。
傷をつけないようにフレットを打ちます。
プレスでフレットを取り付けたのち、手で修正します。
次にすり合わせに入ります。
指板修正は丁寧に行っているので、削る量は最小限に抑えます。
プレイヤビリティに非常に重要な、フレット端の処置。
手が角を感じないように、丁寧に丸く仕上げました。
このクオリティが実現できるのは手作業ならではです。機械では難しいかと思います。
ナットも再度作り直して、全体をストレスがないよう美しく仕上げます。
続いて電気周りのカスタムに入ります。
ジャックをサイドに移す手もありますが、今回はトップジャックのまま。
現場で問題が起こらないように丁寧にプリアンプを組み込みます。
コントロールはフロントボリューム、リアボリューム、スタックノブでベース/トレブル。
ミドルレンジのカットコントロールはキャビティ内に納めました。
全体を弾きやすく調整して、完了です。
料金
今回はリフレット、指板修正、指板塗装、ナット交換、プリアンプ組み込み、調整を行いました。
プリアンプやノブなどのパーツ代や素材代を含めて、料金はトータルで104500円(税込)でした。
お問い合わせ
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