こんにちは、GIBの嵯峨です。
ベースを始めたばかりの頃は気にならなくても、少し知識を得ると他のベースが気になりますよね。
その時に一番目につく違いがピックアップだと思います。
謎にハムバッカーに憧れを持ったり、シングルコイルはパワー不足では?と思ったり。
今回の記事ではベースに使われるピックアップの種類について、それぞれの特徴や違いを説明します!(プロである僕が!)(一応プロだから)
シングルコイルピックアップ
シングルコイルピックアップはその名の通り、単体のコイルを持つピックアップです。
ジャズベースに搭載されているのは通常シングルコイルピックアップで、他にはOPB(オリジナルプレシジョンベース)やワーウィックなどに搭載されることもあります。
ジャズベースタイプの場合、シングルコイルピックアップが2基搭載されるのが一般的で、これらは2つセットで使うとノイズを低減する役割を持たせるのが一般的です。
「2つ使う?それってシングルコイルではないのでは?」と思ったあなた、鋭い。2つセットで使った場合それはシングルとは呼べないでしょう。
とはいえ、それぞれはシングルコイルでありどう使うかは任意であるため、便宜上ジャズベースに搭載されるピックアップはシングルコイルと呼んで差し支えありません。
サウンド面の特徴としては、低域から高域までレンジ感が広くフラットなニュアンスです。
2つセットで使用した場合(つまりジャズベース)、若干ミドルレンジがカットされたドンシャリっぽいニュアンスが色濃くなります。
小難しい話ですが、1つのピックアップのみで動かした場合、2つ以上と比べて位相のずれがなくよりストレートなサウンドが得られます。
OPBのユニークなサウンドはここに特徴があると言えますね。
もちろん、同じようなことはジャズベースのフロントピックアップだけを使用した場合にも言えますよ。ぜひ試してみてください。
スプリットコイルピックアップ
スプリットコイルピックアップとは、一般に2つのコイルを持つピックアップです。
プレシジョンベースに搭載されるのがこのタイプですね。
2つのコイルを持ちますが、実際のところこれはシングルコイルをスプリット(分断)したような意味合いが強いですね。
本来であれば1-4弦を1つのピックアップが担うところ、1,2をA、3,4をBのピックアップが担いその2つをあわせることでローノイズ大出力の信号を作ります。
ピックアップを2つ混ぜるとノイズが減るという点は前述しましたが、ジャズベースのやり方とは違ってこちらは音が大きくなります。
この違いは2つのコイルをシリーズであわせるかパラレルであわせるかの違いです。
パラレルの場合、それぞれのピックアップのボリュームのコントロールが可能で、フラットな音色、という特徴があります。
対照的に、シリーズの場合はそれぞれのピックアップのボリュームコントロールは不可能、中域の押し出し感が強い、音量が大きい、という特徴です。
プレシジョンベースの場合は1,2弦と3,4弦側でボリュームを変える必要がありませんが、ジャズベースの場合はフロントとリアでボリュームを変えられるのが大きな特徴です。
それゆえに、こういった接続方法の違いが作られているわけですね。
もちろん、ジャズベースのピックアップをシリーズ接続で、プレシジョンベースのピックアップをパラレル接続で、という配線方法もあります。
スイッチで切り替えるようなこともできるので、もしやりたい人はご相談ください。(こちらから)
そんな話をしたYoutubeはこちら。
ちなみによくあるソープバーピックアップもスプリットコイルになっているものが多いです。
ハムバッキングピックアップ
ハムバッキングピックアップは2つのコイルを1つのピックアップとして動作させるタイプです。
ミュージックマン スティングレイやケン スミスなどに搭載されます。
2つのピックアップを使用してノイズを減らすのはスプリットコイルピックアップと同様ですが、少し違いがあります。
スプリットコイルが1,2弦と3,4弦でコイルを分けるのに対して、ハムバッキングは1-4弦を担うシングルコイルを2基使用するのが一般的です。
それなりに音も違ってきます。
2つのピックアップのワイヤリングはシリーズもパラレルも、どちらも存在します。
例えばMUSICMAN STINGRAYはパラレルが基本、G&L L2000なんかはシリーズとパラレルに加えてタップも選択ができます。
タップは片方のシングルコイルをキャンセルして、ハムではなくシングルコイルとして動作させるものです。
ハムバッキングピックアップはシングルコイルやスプリットコイルに比べてワイヤリングの選択肢が多いと言えますね。
動画
まとめ
シングルコイルPU、スプリットコイルPU、ハムバッキングPU、3つを紹介しました。
音も違えば活用方法も違い、その特徴は大きな違いがあります。
前提としてハムだからロックに向いている、シングルだから良い、という画一的な考え方は捨てたほうが良いですね。
なぜなら、PUの種類はあくまで要素の1つ、ベースのサウンドは弦や木材、構造といった本体に加えエフェクターやアンプ、スピーカーまで多くの要素が絡み合った結果のものです。
とはいえ自分の自由にできる要素の中で、PUの交換はサウンドを変えるのに非常に有効です。
様々な知識を持ったうえで、最適な選択ができると良いですね。
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