【プロが厳選】ベースプリアンプおすすめ10選!プロが解説する選び方と名機徹底比較

こちらの記事ではベース用のプリアンプについて、ベース専門店という立場から徹底的に解説します。

プリアンプは、ベーシストのトーンを決定づけうるエフェクターであり、ライブやレコーディングで重宝されているアイテムです。

動画でもベース用プリアンプの解説をしているので、よろしければご覧ください。

ベースプリアンプを選ぶ前に知っておくべき3つの基礎知識

まずはプリアンプ選びで失敗しないための基礎を学び、理想のトーンへの近道を見つけましょう。

プリアンプとは

一般的にプリアンプとは、ベースアンプの一部だと考えることが一般的です。

ベースアンプは大きくプリアンプとパワーアンプに分かれています。パワーアンプがスピーカーを動かすためのものであるのに対し、プリアンプは音を作りこむ部分だと言えるでしょう。

そのプリアンプ部分をエフェクターの形や、もしくはベース内蔵の形にしたものが最近ではポピュラーになっています。アンプを持ち運ぶことは難しいのですが、このような形であれば持ち運びが容易で、その場合にはどのような環境でも安定して自分の音を作れます。

プリアンプの種類:「ペダル型」と「オンボード型」の違い

ペダル型(エフェクター)

特徴: エフェクターボードに組み込んで使用します。

メリット: ベースが変わったりアンプが変わったりしても同じ環境を構築できるのが強み。機材の入れ替えや持ち運びも容易です。

オンボード型(ベース本体内蔵)

特徴: ベース本体に組み込まれており、手元のノブで操作します。

メリット: ケーブルやボードが必要なく、手元で音色を即座にコントロールできます。ハイエンドベースと呼ばれる高価格帯のベースにおいてはこのスタイルが多数派です。

ベーシストの母艦となるための機能(DI、EQなど)

DI(ダイレクトボックス)とは、ライブでPA卓やレコーディングでオーディオインターフェースに直接、ベースの信号を送るために必須の機能です。マイクを通すよりもノイズが少なく、安定した音質が得られます。

EQ(イコライザー)とは、音色の帯域(低音、中音、高音)を細かく調整する機能です。調整できる帯域の数(2バンド、3バンドなど)や、ミッドレンジの周波数を変更できるミッド・フリーケンシー(Mid-Frequency)機能があるかどうかが重要です。

プリアンプを繋ぐ順番

エフェクターボードのセオリーとして、プリアンプはエフェクターチェーンの最後に置くのが基本です。プリアンプの役割は、ベース信号を力強く補正し、EQでトーンを完成させること。この完成された音を、他のエフェクトで加工しないよう、最終段に配置します。

ただし、プリアンプで歪みサウンドを作る場合にはその後段にリバーブなどを使用することがあります。

ベースプリアンプを活かすためのセッティング・音作りのコツ

ゲイン調整

インプットゲイン: ベース本体からの信号を歪ませずに受け止めるための調整です。大きすぎると音が飽和(クリップ)し、小さすぎると後段で無理なブーストが必要になり、ノイズが出る原因などになります。

アウトプットゲイン: PA卓やアンプに送る音量を調整するもので、後段の機器に合わせた適正なレベルにすることが重要です。

EQ調整

BASS(低音): 音の土台ですが、ブーストしすぎるとアンサンブル全体が濁ります。低音を強調することも可能ですが、モコモコとしたこもった質感をクリアにしたい場合、カットする意識を持つことも重要です。

MID(中音): MIDは人間の耳に最も聞こえやすい帯域です。例えば少し「削る」ことで、ベースが他の楽器と干渉しにくくなり、結果としてアンサンブルの中でよりクリアに、立体的に響くようになります。逆に目立たせたい場合にはここをブーストすることも有効です。

TREBLE(高音): アタック音の鋭さや空気感、弦の摩擦音などを決定づけます。上げすぎるとノイズが目立つので、その点にも注意しましょう。

インプット挿しとリターン挿しの使い分け

一般的にはベースアンプのインプットにプラグインしますが、プリアンプを活用する場合にはリターンと呼ばれる部分にプラグインすることがあります。

一般的な接続順はベース → プリアンプ → アンプのインプット、となります。

これは最も一般的で、プリアンプの音作りがアンプ本体のプリアンプ特性と合わさって反映されます。

一方でリターン挿しの接続順はベース → アンプの「Return」端子、となります。

リターンに挿すことでベースアンプ本体のプリアンプを迂回し、パワーアンプに直接音を送る方法です。ベースアンプのプリアンプ部分を使わないことで音色をアンプの特性に左右されず、最も忠実に自分の音を再生したい場合に有効です。

プロが選ぶ!ペダル型ベースプリアンプおすすめ名機10選

足元で操作できるペダル方プリアンプに限り、こちらでおすすめのアイテムを紹介します。

Beyond / Beyond Bass Wired 2S Bass Preamp.

ソニー出身のエンジニアを中心として創業されたブランド、Beyondは真空管を取り入れたサウンドが魅力です。

大ヒットしたBooster、Bufferに続いて開発されたのがPreampです。開発にはGIB嵯峨が深く関わり、現代のベーシストに最適なデザインを採用しました。

コントロールはVolume, Bass, Middle, Trebleとシンプル。EQの周波数帯は以下の通りです。

・Bass 65Hz
・Middle 500Hz
・Treble 4kHz

標準的なEQ設定で採用例が多い40Hzではなく、本製品ではあえて65Hzをブースト/カットの調整帯域としています。これは、低域をブーストした際に生じやすい、40Hz付近の音の飽和や「ボワつき」といった問題点を回避するためです。65Hzを調整点とすることで、ベースの存在感や低域の推進力(プッシュ感)のみを、プレイヤーが意図した通りにコントロールすることを狙いとして設計されました。

Middleは500Hzに設定されており、ベースサウンドの輪郭やタイトさを調整する中心的な役割を担います。この帯域をカットすると音像がよりクリアに感じられ、ブーストすると全体の音量感と迫力が増す効果があります。500Hzの調整は、アンサンブルにおけるベースの「抜け感」を決定づける、非常に重要な役割を果たします。

Trebleは4kHzを調整帯域とし、超高域とされるプレゼンスの領域は意図的に外しています。その代わり、BassやMiddleの帯域よりもQ(効き幅)を広範囲に作用するよう設計されており、より自然で広域的な調整が可能となっています。

通すだけで低域から中域にかけての密度がグッと増され、わずかなコンプレッション感、サチュレーション感といったチューブ独特のニュアンスが得られます。

価格は36410円(税込)、GIB限定で青いLEDのタイプが手に入ります。

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Sadowsky/ SBP-2 Bass Preamp

ニューヨークの音楽シーンを牽引するトップブランド、Sadowsky(サドウスキー)。その顧客リストには、マーカス・ミラー、ウィル・リー、タル・ウィルケンフェルドといった、世界最高峰のミュージシャンが名を連ねています。

Sadowskyが誇る製品群の中でも、特にミュージシャンからの評価が集中しているのが内蔵プリアンプの回路です。その最大の強みは、アンサンブルの中でベースの「音の居場所」を明確に確立する、圧倒的なサポート性能にあります。

この伝説的な内蔵プリアンプの回路をアウトボード・ペダルとして完全に移植したものが、この最新モデルです。ペダルとして発売されてからも、同様に多くのプレイヤーに愛用されています。

本機は現代のエフェクターとしては異例なほど機能を絞り込んでおり、EQはTrebleとBassのブースト機能のみに特化されています。周波数帯は低域が40Hz、高域が4kHzに設定されており、ブースト幅は最大+18dBという仕様です。

このペダルは、ミュート機能やDI機能の有無により、SBP-1とSBP-2という2つのバリエーションで展開されています。

もしあなたが、真に実戦的で新しい音色のプリアンプを探しているのであれば、このSadowskyの最新モデルは必ず試すべき選択肢です。その高い実戦価値を、間違いなく実感できるでしょう。

価格は18150円(税込)

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Jad Freer Audio / CAPO BASS PREAMP

Jad Freer Audioは、電子工学の専門家であるMauro Freddi氏とGiada Pezzi氏のコンビによってイタリアで設立されました。エフェクトペダルの製造で定評を得ており、現在ではアンプやキャビネットも手掛けています。主にヨーロッパのミュージシャンに支持され、今、世界的に注目度が急上昇しています。

CAPOは、電子工学の専門家がイタリアで設計した、極めて多機能なベースプリアンプです。

このペダルの核心は、クリーンな「A SIDE」とチューブアンプのような「B SIDE」という、異なる特性の2つのプリアンプを搭載している点にあります。これらを直列で使用することも可能です。

さらに、独自のサチュレーター(J & F)を内蔵しており、クリーンな音色を保ったまま、アンプライクな歪み感を自在にブレンドできます。

全てのトーンは3バンドEQで調整され、プロの現場に対応する2系統のDIアウトプットや、2種類のFXループ機能を装備しています。

ただのプリアンプではありません。 最先端の技術で、ベーシストのサウンドメイクと接続性の問題を全て解決するために作られた、極めて高品質なマルチペダルです。これが世界の最先端です。

価格は115500円(税込)

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MXR / M80 Bass D.I.+

 

MXRは、長きにわたりエフェクターの歴史を支えてきた、最も信頼と実績のあるブランドの一つです。

その愛用者は、Robert Trujillo氏(Metallica)からMichael League氏(Snarky Puppy)に至るまで、ラウド系からジャズ、ファンクまでジャンルの垣根を越えて、多くのトップアーティストに支持されています。(敬称略)

本モデルは、MXRのプリアンプラインナップの中でも、特に人気の高い定番機としての地位を確立しています。その高い汎用性により、ポップスからロック、ラウドミュージックまで、あらゆる現場の要求に応えるサウンドメイクが可能です。

クリーンチャンネルは、詳細な3バンドEQに加え、特徴的なColor Switchを搭載。Color SwitchをONにすることで、低域と高域が強調された「ドンシャリ」サウンドが瞬時に得られます。

さらに、ディストーションセクションをONにすることで、モダンでエッジの効いた強力なドライブサウンドを瞬時に呼び出すことができます。

この一台でクリーンと歪みの2チャンネルを使い分けられるため、ベーシストのニーズに深く応える、「間違いのない」即戦力ペダルであると断言できます。

価格は33000円(税込)

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TECH21 / SansAmp Bass Driver DI

TECH 21は、SansAmpに代表されるアンプシミュレーターやプリアンプを開発する、高品位なエフェクターブランドです。

本モデルは、その中でも世界中のベーシストの大定番プリアンプとして知られる、SansAmp Bass Driverです。

サウンドの核となるプリアンプを探している方には、まず試していただきたい、ベーシストの歴史を築いた間違いのない名機です。

価格は39800円(税込)

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NUX / Melvin Lee Davis Bass Preamp + DI

テクノロジーに定評のあるNUXから、Melvin Davis氏のシグネイチャープリアンプが発売されており、とても人気があります。

3バンドEQに加え、IR(キャビネット・シミュレーター)機能を搭載しています。

また、DI OUTやヘッドホン端子を使うことで、自宅でもアンプの前にいるようなリアルなサウンドで練習・レコーディングが可能です。

ドライブサウンドにも対応しており、サチュレーション感の強いOD風味のドライブ音を、ブレンドコントロールでミックスできます。

機能と音質を両立させた、現代ベーシスト向けのマルチペダルです。

価格は22800円(税込)

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Darkglass /Microtubes B7K OD/Preamp

Darkglassはフィンランド発のベースエフェクターブランドであり、最前線で活躍する多くのプロベーシストが信頼を寄せる世界的なブランドです。

本モデルは、その中でも大ヒットを記録したオーバードライブ/プリアンプです。深く、激しいディストーションサウンドを生成します。

EQはミッドレンジがLow MidとHigh Midの2セクションに分かれ、合わせて計4つの周波数帯から選択可能という柔軟性が特徴です。低域のニュアンスを変えるGruntスイッチや、高音域の強さを変えるAttackスイッチも搭載されています。さらに、高域成分のサチュレーション量(歪みの質感)を調整するスイッチも備えており、クリアなプレゼンスの強調から、暖かみのあるサウンドまで作り分けることができます。

多彩なサウンドメイクを可能にする、現代のベースサウンドを象徴するプリアンプです。

価格は51100円(税込)です。

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EBS / MicroBass 3

 

EBSは、その信頼性の高さから世界中のプロベーシストに愛用される、スウェーデン発のハイエンドアンプブランドです。

本モデルは、EBSのロングセラープリアンプであるMicroBassシリーズの最新版であり、プロの現場の要求に応える機能の全てをこの一台に凝縮しています。

サウンドの核は、クリーンとドライブ(歪み)の2チャンネル仕様です。クリーンチャンネルではEBSらしい非常にクリアでHi-Fiな原音忠実サウンドが得られ、ドライブチャンネルではアンプライクな豊かなサチュレーションとコンプレッション感を加えます。

EQとトーンメイクは、ミッドレンジの周波数を細かく選択できる柔軟なEQを搭載しており、理想のトーンメイクをサポートします。

さらに、プロ仕様のDIアウト、AUXイン、ヘッドホンアウト、そして内蔵チューナーまで備えています。スタジオワークからライブ、そして自宅練習の環境まで全てを解決できる、オールインワンの決定版プリアンプです。

価格は57000円(税込)

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BOSS / BB-1X

BOSSは、日本を代表するエフェクターブランドとして、世界中のミュージシャンに長年愛され続けています。

本モデルは、そのBOSSが送る新定番のオーバードライブ/プリアンプペダルです。

SANSAMP BASS DRIVERやMXR M-80などとも近しい、シンプルな操作感で簡単にアタッキーでパンチのあるサウンドを得られます。DRIVEノブは、ナチュラルな歪みから過激なディストーションまで幅広くカバーし、BLENDノブとのコンビネーションで原音の芯を保ったままサウンドメイキングが可能です。

この一台で、歪みペダルとして使うも良し、プリアンプとして使うも良し。様々な用途でベーシストのサウンドを支える、汎用性の高いモデルです。

価格は22000円(税込)

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Inner Bamboo Bass Instruments(IBBI) / B-II Bass Preamp

Inner Bamboo B-II:本来の意義を追求した究極のクリーン・プリアンプ

Inner Bamboo Bass Instruments(IBBI)は、プロに愛用される世界屈指の実力派エフェクターブランドです。

本モデルB-IIは、パワーアンプを直接駆動できるほど大きなゲイン設定が可能な、本来の意味でのベースプリアンプです。内部での昇圧により余裕のある動作を実現しています。

サウンドは極めてノーマルでクリアですが、それがそのままの音を出せる機材の少なさゆえに高く評価されています。BASSとTREBLEが4段階、MIDDLEが無段階で可変するシンプルな3バンドEQを搭載。

特筆すべきは、ペダル自体のバイパスができない設計であり、常に信号をB-IIの高品質な回路に通すことで、楽器本来の音の強さをよどみなく引き出します。他のエフェクターへの給電機能も備えた、トップクオリティの一台です。

価格は68200円(税込)

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まとめ

ここまで、ベースの音作りの「要(かなめ)」となるプリアンプの基礎知識から、プロの現場で活躍する名機までを徹底的に解説してきました。

プリアンプは単なるエフェクターではなく、ベーシストがアンプやPA卓といった環境に左右されることなく、「自分の音」を安定して出力するための「母艦」です。

Geek IN Boxでは、お客様のベース本体、アンプ、そして目指すサウンドのイメージをヒアリングし、数多あるプリアンプの中から最適な一台をご提案しています。

ぜひ、この機会に「生涯の相棒」となるプリアンプを見つけるため、当店の店頭またはECサイトまでお気軽にご相談ください。

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