サウンドメッセとは毎年5月に大阪のATCホールにて開催される弦楽器を中心とした楽器イベントです。
エレキギター、アコースティックギター、ベース、バイオリン、ウクレレやアンプ、エフェクター類など、各メーカーの主力モデル、最新モデルが集結します。
また普段はなかなか聞くことのできないメーカースタッフから直接楽器や機材に関した情報を聞けて非常に有意義でした。
こちらの記事は注目度の高かったブース中心にした、サウンドメッセ2019のレポートです。
Vol.2はコチラ
ギターの祭典 サウンドメッセ2019 レポート Vol.2
D’s Design
クワガタのようなデザインで圧倒的な存在感を放つD’s DesignのDB-1 Insect Bass。
中央赤色の最新モデルはPJスタイルで最も力を発揮できるよう、フロントピックアップの位置を何度も調整したそうです。
Insect Bassの特徴は何と言ってもこの台形型のネック。
音の太さ、アタック、サスティーンを向上するにはネックをより分厚くする必要がありますが、形状が丸いネックだと人差し指の付け根に当たってしまい、演奏に支障が出るとのこと。
そこで「ECSTR NECK」という独自のグリップシェイプを開発し、人間工学的な取り回しの良さ、力の分散を考慮し、ネックが分厚くても心地よく、フォームを変えないまま演奏することが出来ます。
EMG製のピックアップとも相まってそのサウンドは強烈。ラウド系のバンドでカギとなる重低音が力強く、アンサンブルで埋もれることはないでしょう。
ちなみに代表の土居洋之氏は現役のベースプレーヤーで、自身がステージ上で求めるベースを模索していく中で、ネック製作による音作りが重要とお話を伺っていてとても印象的でした。
見た目にもインパクトがあり、ぜひ一度弾いてみてほしい1本です。
THE EFFECTOR BOOK
毎年趣向を凝らしたTHE EFFECTOR BOOKのブース。
今回はHIZUMIWALLということで、一面に歪みペダルが並べられ、ギタリストなら思わず足を止めてしまうほど絵力抜群でした。
なお展示された歪みペダルは隣で試奏することができます。
Enfini Custom Works
Enfini Custom Worksは試作品となるアクティブJBタイプのA-Zero Concept Proto TB4を展示。
ルックスから想像がつく通り、マーカス・ミラー風の煌びやかなサウンドでした。
そして驚くべきポイントは、ステレオ出力ができるところ。
ステレオケーブルを使用すればフロントピックアップ、リアピックアップを独立させて出力することができます。
ベース本体のプリアンプにもフロントとリア、それぞれ個別にBASS、TREBLEのコントロールがついています。
ベースは低音パートの性質上、モノラル出力であることが一般的ですが、この仕様ではフロントピックアップ、リアピックアップそれぞれに対して音作りが可能です。
まだプロトタイプとのことですが、この技術が広まれば、モノラルとは違うアプローチで、新たな発想でベースを表現できるのではないかと感じました。
KZ Guitar Works
映画「ボヘミアン・ラプソディ」で再ブームのQUEEN。
ギタリスト、ブライアン・メイ氏の伝説的ギターである「レッドスペシャル」のオフィシャルモデルを手がけたKZ Guitar Worksが満を持してオリジナルモデルのベースを発表しました。
初号機となるKZ ONE BASSは32inchのコンパクトなスケールで弾き心地がいいです。
ボディは1Pのホンジャラスマホガニー、ネックもホンジャラスマホガニー。
ネックジョイントはセットネックで、スムースなシェイピングを作る木工の精度は高く、伝説的バンドの楽器を手掛けている技術力の高さを感じます。
またピックアップにはAguilar製のものを採用。
パッシブらしい素直さと、端正なまとまり感のあるサウンドが好印象でした。
関ジャムのQUEEN特集で紹介されるなど日本のギターメーカーとしてすっかり有名になりましたが、今後はベースも注目ですね。
MARKBASS(パール楽器製造)
MARKBASSからはマイケル・リーグ氏、スチューアート・ハム氏、リチャード・ボナ氏のシグネチャーモデルのベースアンプ、ベース本体を展示。
マイケル・リーグ氏監修のアンプヘッド、CASAはこれまでのMARKBASSのイメージを覆すクラシカルなルックス。
プリアンプはソリッドステート、パワーアンプはクラスDという構成で、MARKBASSのストレートなキャラクターを生かしつつ、ビンテージアンプのような艶のあるトーンが得られます。
サイズは大きめですが、実はパネルの裏は空洞なので軽いです。
EQの効きはナチュラルで扱いやすく、休日課長氏がDADARAYでプレーする際に使用しているとのこと。
次にスチューアート・ハム氏監修のアンプヘッド、STU AMP 1000。
コントロールは大きなノブのチューブゲイン、ソリッドステートゲイン、マスターボリュームとグラフィックイコライザーという構成。
ナチュラルなドライブ気味のサウンドからクリアなサウンドまで2種類のゲインで調整することが出来ます。
また7バンドのグラフィックイコライザーはCASAと比べると効きが大胆で、積極的な音作りが出来ます。
そして日本初上陸となるリチャード・ボナ氏のシグネチャーベース、KIMANDU 5。
プリアンプの効きが良く、積極的な音作りにより、ローポジションからハイポジションまでフレーズが隅々まで聞こえるように設計されています。
ベースボーカルも務めるリチャード・ボナ氏の自由度の高いプレーが遺憾なく発揮できる仕様となっています。
ピックアップは自社製で、サウンドはクリアでパワフルな印象を受けました。
アーティストと連携し、ハイクオリティな製品を生み出すMARKBASS。
ベースアンプだけでなく、ベースギアの総合ブランドという認識に変わりました。
Vol.2 はコチラ
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