方向性ケーブルの構造

こんばんは、嵯峨駿介です。

みなさん、突然ですけど、

方向性ケーブルって知ってますか?

じゃあ

「ベルデンはギターからアンプに文字の方向を合わせると音が良い」

みたいな話をきいたことは?

うそくさい話ですが、実在するんですよね。

シールドを自作した経験のある方はご存知かと思いますが、シールドには1芯シールドや、2芯シールドなんかの種類があります。

所謂シールドケーブルはノイズが入らないように、信号が走るケーブルをシールドしています。

この信号が走るケーブル(シールディングしているケーブルの数)を芯線と呼び、その数によって1芯シールド、2芯シールドと呼び分けています。

ベルデンでいうと9395なんかは1芯シールドで8412なんかは2芯シールドです。

ギターの音っていうのは2つの信号がないと音が出ません。

この2つをコールド(アース)とホットと呼びます。

一芯シールドの場合は芯線をホット、シールド網線をコールドにして配線します。

じゃあ2芯シールドの場合はどうするのかというと、いくつもやり方があります。

一般的なのは、2芯をそれぞれホット、コールドに割り当て、両端でそのコールドの芯線とシールド網線が繋がるようにします。

(シールド網線は必ずアースに繋ぐ必要があります。)

ちなみに、一芯シールドと同じようにシールディングしている部分をコールドに、中の2芯をホットにもできます。

ホットの信号が2本になるからなんか音も良くなる気がしますよね!!

さて、表題の方向性ケーブルですが、これを作るには2芯シールドのケーブルを使う必要が有ります。

まず芯線は片方をホット、もう片方をコールドにします。
これは先ほど紹介した一般的なやり方、と同様です。

違うのはここから、シールド網線の配線です。

シールド網線は、片方のプラグのアース端子だけに配線し、もう片方のプラグのアース端子には接続しません。

つまり、プラグAにはホット芯線、コールドの芯線が接続され、プラグBにはホット芯線、コールド芯線、シールド網線が接続されるわけです。

こうすることで、楽器本体からの信号はシールドに守られた2つの芯線を通り、外来ノイズは外側のシールド網線だけを通ります。

コールドの信号とシールド網線で拾った外来ノイズがケーブルの中で混ざらないようにしたものです。

(方向性のないケーブルでは外来ノイズとコールドが混ざってしまいます。)

また、一般に楽器側のプラグはシールド網線を接続し、アンプ側のプラグはシールド網線は接続しません。

なんか、すごそうな気がしません?

音の違いは、どうでしょう。

……実物は工房に用意してありますので、遊びに来てください!

それではまた。

 

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