FENDERのMustang BassやSQUIERのBronco Bassなどを代表とする30インチ前後の短いスケールを採用したショートスケールのベース。ビギナー、キッズ向けのイメージがありますが、レギュラースケールのベースにはない独自の魅力が秘められています。今回の記事ではショートスケールを採用したベースの特徴やメリット、サウンドについて解説します。
目次
- 1.手の小さい子供、女の子でも弾きやすい
- 2.レンジは狭く、存在感は強いサウンド
- 3.弾むような独特の音色
- 4.ショートスケールでオススメのモデル、ATELIER Z baby Z 4J
- まとめ
1.手の小さい子供、女の子でも弾きやすい
ショートスケールの最大のメリットは何と言ってもスケール幅がコンパクトなことによる取りまわしの良さ、プレイヤビリティの高さです。ロングスケールのベースはナットからブリッジまでの弦長が34インチ、これに対してショートスケールのベースは30インチ。その差は4インチ(約100mm)。ロングスケールでは困難な運指もショートスケールであれば難なくこなせてしまうかもしれません。
ちなみにストラトキャスターに採用されているレギュラースケールは25 1/2inch(648mm)。それに比べて34インチスケールのフェンダージャズベースはボディやスケールが大きいため、普段ギターを弾いているミュージシャンが初めてベースに触れると大きく違和感を感じるでしょう。しかしショートスケールのベースであればロングスケール程のギャップを感じにくいため、普段はギターをメインにして稀にベースをプレイするミュージシャンにもオススメできます。
2.レンジは狭く、存在感は強いサウンド
ショートスケールのベースには高価なモデルは多くありません。そのため、ハイエンドベースのように広いレンジで場を圧倒するようなサウンドはまずありえないでしょう。
短いスケール、コストカットによるハードウェアの選定などの理由により、ショートスケールのベースのサウンドは比較的せまめであることがほとんどです。ただし、”レンジがせまい”というのは必ずしもデメリットにはなりません。ベース本体のトーンコントロールを絞ると高音域が丸くなるのと同時に低音域が前に出てくるように感じるのと同じように、狭いレンジだからこそ力強く耳に届くという明確なメリットが存在するのです。
3.弾むような独特の音色
「ショートスケールは低音が出ない」と言われることがありますが、これはありえません。むしろ逆に低音はレギュラースケールよりも野太く出てくるといえます。この点こそがショートスケールの構造を持つベース最大のメリットでしょう。独特のいなたさを持った低音はオンリーワンの特徴で、実際にプロミュージシャンの現場でショートスケールのベースが使われることは少なくありません。
主張する低音域の代わりにプレゼンス成分は控えめ、つまり強いアタック感はなくサウンドにはウォームな印象を持ちます。この点がロングスケールとは異なる点でしょう。
4.ショートスケールでオススメのモデル、ATELIER Z baby Z 4J
KenKen氏、青木智仁氏などの一流ミュージシャン御用達の国産メーカーAtelier Zから発売されるbaby Z 4J。FENDERのMustang BASSのボディ形状を基調とし、2 BAND EQを搭載したアクティブタイプのジャズベースです。ショートスケールで連想されがちな非力さを感じさせないサウンドとコンパクトながら握り心地のあるネックが特徴の1本。
アッシュボディにパワフルな2 BAND EQというATELIER Z定番の仕様により圧倒的なパワー感、歯切れの良さがあります。裏通し加工が施されたブリッジにより、ショートスケール最大の弱点である弦のテンションの低さをカバー。
Cシェイプのネックは幅が細い分厚みがあり、しっかりとしたホールド感が頼もしいです。ローポジションからハイポジションまで弾きやすく、レギュラースケールをそのままコンパクトにしたイメージ。ショートスケールだからと言って侮ってはいけないハイブリッドなベースです。
まとめ
以上ですが、いかがでしょうか?
ショートスケールのベースはコンパクトなボディでキュートなルックスも魅力的です。自宅のリビングでちょっと触りたいなんて時に気軽に取り出せるフットワークの軽さもいいですね。まだ一度もショートスケールのベースを触ったことない人は是非一度体感してみてください。試す価値の有るデザインです。
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