コンデンサって、かわいいですよね。
まるっこくてちっちゃくて、ぎゅっとしたなんか詰まってそうな。
ギターのパーツなんて色気がないのに、コンデンサだけはカラフル。
そんな最後まで魅力ぎっしりのコンデンサ、ぞんざいに扱ってませんか?
オレンジドロップは低音が出るだの、なんとかバンブーはビンテージの音がするだの、ネットのレビューばかりじゃなく、自分で選べるようになりましょう!
そもそもコンデンサって電気的に色々な役割があるのですが、今回はハイカットのトーン回路に使われるものとして話を進めていきます。
一般的にトーン回路で使われる場合、コンデンサは「高域を通しやすい」という特性が利用されています。
あくまで通しやすい、であって通す、ではありません。同じようなものですが。
さっそくこちらを見てみてください。
上がボリューム、下がトーンの回路です。
ボリューム回路の場合、細かいことは置いといて左の端子に信号を入力して、真ん中の端子から信号を出力して、絞り加減に応じて右の端子から音がアースというところに落ちていきます。
右の端子からアースに落ちるまでの間にコンデンサを挟むと、コンデンサの「高域を通しやすい」という特性上、高域だけがアースに落ちていきますよね?
これが一般的なトーン回路です。
そんなイメージで話を進めましょう。
そんなコンデンサですが、なんか数字が書いてあります。
品番やら耐圧やら書いてあるのですが、今回の場合、重要なのはこの数字のみ
473
この数字はコンデンサの容量を表し、数字が大きければ大きいほどより広い範囲の周波数の信号を通します。
(つまりこの数字が大きいほどより多くの高域を削ることができる、ということです)
そしてその容量をファラドと呼びます。
数字の読み方は簡単。
1番目と2番目の数字の後に3番目の数字の数だけ0を足します。
その数字が◯◯◯pF(◯◯◯ピコファラド)
ピコはμ(マイクロ)の100万分の1、マイクロは1の100万分の1を表します。
……そう、すんごく小さい数字なんです。
例えば473は
47000pF = 0.047μF
となります。
ギター、ベースの場合は0.022μF〜0.05μFくらいがポピュラーです。
その中でもよく見るのが0.022μFと0.047μFでしょうか。
例えば高域がよく出るシングルコイルのギターや、高域の必要ないベースには0.047μFを使ったり、高域があまり出ないハムバッカーには0.022μFを使ったり、そんな具合。
このように説明すると、違いが出るのはトーンを絞った時だけのように思えますが、実はトーンがフルの時でもサウンドは変わります。
トーンがフルでもほんの少しだけコンデンサを通して高域が落ちているからです。
そんなことを考慮して、自分に合うコンデンサを選んでみましょう。
サウンドがカリカリすぎるからもう少し丸くしたい
→コンデンサの容量を上げてみる
トーンをしぼたっ時にもう少しハイミッドが残って欲しい
→コンデンサの容量を下げてみる
くらいのニュアンスで。
また、例えば絞った時にはもう少しハイミッドが欲しいけどフルだと大きい容量のコンデンサの感じが良い!というわがままな要望も電装系のカスタマイズで解決する事ができます。
基本的にクラシックなベースには0.047μFのコンデンサが付けられている事が多いのですが、僕は0.022μFのコンデンサをオススメしています。
自分のにも全てこの数値のものをつけます。
トーンを絞った時のハイミッドが絶妙で、どのポジションでも使えるサウンドになります。
このカスタマイズは本当に効果絶大で、こだわりのあるベーシストほどカスタマイズ後のサウンドの違いに驚きます。
工房で試し弾きも出来るのでお時間のある時にでも皆さんどうぞ。
ちなみにカスタマイズの工賃は2000円プラスパーツ代(数百円程度)です。
良い音のしそうなコンデンサを探して秋葉原を歩くのもおつですね。
オンラインでもいくつかのサイトでこのようなパーツの購入が可能です。
購入可能サイト:RSコンポーネンツ
上記のサイトではフィルムコンデンサなども購入可能です。
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