こんにちは、嵯峨駿介です。
突然ですが、自分の楽器のボリュームの具合、気に入ってますか?
曲終わりにフェードして終わらせようと思ったら最初の2割くらいでほとんど音が消えたり、ボリューム奏法を試したら変化が急すぎてもはやトレモロだったり……
そんな経験が誰しもあると思います(多分)。
そんな方にオススメしているのがスムーステーパーボリュームという配線方法です。
まずボリュームをコントロールするために使われているパーツを説明します。
それはポットと呼ばれるもので、漢字にすると、可変抵抗器です。
ポットには、ボリュームの変わり方(抵抗値の変わり方)を示す区分として、一般にAカーブとBカーブがあります。
こちらの愛のある手書きのグラフをご覧ください。
理論上、というよりも設計上でいうとBカーブは常に一定の変化具合なので、ボリュームも一定に動くはずですが、聴覚上では50%のあたりからほとんどボリュームの変化がなくなります。
対して Aカーブは最後の20%くらいで急激にボリュームがあがるので、一定の変化とは言えません。
(うまくいかないものですね。)
そこで、そんな思い通りにならない部分を改善するために考案されたのが、スムーステーパーボリュームです。
このスムーステーパーボリューム、どういったものかというとですね……
これです!
小難しいことは抜きで、通常の配線にコンデンサと抵抗をこの実体配線図の通りに追加するだけ。
これは抵抗でカーブを補正して、コンデンサでそれによるハイ落ちを防ぐ配線です。
ここで使う抵抗はポットの抵抗値によって変わります。
250kΩのポット → 240kΩの抵抗
500kΩのポット → 470k Ωの抵抗
1MΩのポット → 910kΩの抵抗
だいたいこんな感じで選択することが多いです。
コンデンサは好みに合わせて220pF〜910pF程度。
この値は大きければ大きいほどハイの出方は大きくなり、ハイレンジになります。
ただし、でかけりゃいいってもんではないのもまた面白いところで、やりすぎるとペラペラなサウンドになります。
そしてこの抵抗とコンデンサ、種類もたくさんあります。
ざっくりですが、ハイファイ志向なら金属皮膜抵抗とセラミックコンデンサ、ビンテージ志向ならカーボン抵抗とシルバーマイカコンデンサがオススメです。
ギターで扱うピックアップの電気信号は非常に微弱なものです。
なのでちょっとした数字の違い、種類の違い、ひいては個体差によりサウンドは変わります。
こういう電気的な改造ってハマると泥沼ですが、エレクトリックギター、ベースを演奏する以上とっても楽しい部分です。
色々試してみてください。
最新情報をお届けします
Twitter でGeek IN Boxをフォローしよう!
Follow @Geek_IN_Box