ギター ベース のノイズの原因と対策まとめ

Geek IN Boxの嵯峨駿介です! ミュージシャンにとってノイズは最大の敵。このノイズ、どうやってやっつければいいのかと言うと、それはズバリシールディングです!

今回はノイズの原因、そしてその対策のシールディングの方法やサウンドの変化についてまとめてみようと思います!

Contents

ノイズの原因

……ジー………サー…………

といったひどいノイズには困らされるものですが、これらには出ている理由が明確にあります。それは空間にふわふわと漂う電磁波ギターやベースの信号に電磁波が混入すると最終的な出口であるスピーカーから「ジーサーノイズ」が出てしまいます。また、ハイインピーダンスの信号はローインピーダンスの信号に比べてこのような電磁波を拾いやすく、ノイズに弱いといえます。

プラグやブリッジ、弦を触るとノイズが消えるのは、電磁波を拾いやすい金属パーツを人体を通してアースに落としているから。レコーディングなどではブリッジやプラグを常にグラウンドに接続させてノイズを低下させることもあります。

ノイズを減らす方法

ノイズを減らす方法はズバリ、シールディング。ベースからアンプに繋ぐシールドケーブルは「シールディング」の意味から来ているのです。シールディングとはベースの信号を外部の電磁波から守ることを指します。一口にシールディングといってもその種類は様々なので、それぞれを解説します。

導電塗料によるシールディング

カーボンや銅の粉末などを混ぜた塗料である導電塗料をキャビティやPUザグリに塗布し、アースに落とすことによりキャビティの壁全体をシールディング(電位0にする)する事が出来ます。アースに落とす際にはアースラグと呼ばれる金属パーツを利用します。

使用に際してはいくつかの注意点があるので、気をつけてください。音が出なくなったり、かえってノイズが増えたりします。

Point

・ボディに使われた塗料にマッチするかどうかを確認する(ラッカー塗料の上に有機溶剤のものを使うとデロデロに塗料が溶け出し、上手く塗布できません)

・数回にわたって塗布し、厚みを確保する(ある程度の厚みがないと効果が出ません)

・絶対にアースに落とす(取れていないと逆にノイズが増えます)

・面積が広い場合には数箇所でアースをとる(取りきれないと効果が出ません)

・ホット端子とショートさせない(音が出なくなります)



金属テープによるシールディング

金属テープでシールディングしたい部分を囲み、アースに落とすことでノイズの混入を防ぎます。導電塗料によるシールディングとあわせて行われることも多く、その場合には導電塗料が塗られたキャビティにふたをするプレートやピックガードに金属テープを貼ります。キャビティ自体を導電塗料ではなく金属テープでシールディングするメーカーもあります。この金属テープにはアルミや銅箔などの種類がありますが、導電性が高く直接ハンダ付けが出来るため銅箔テープが好まれています。

ワイヤーをシールディング

所謂シールドケーブルは音の信号とそれを守るシールド線で構成されており、言わば常にシールディングがされている状態です。そのシールドケーブルを使い、アッセンブリをワイヤリングするのがこの方法ですね。信号の伝送にシールド線を使うと当然ホットへのノイズの混入は少なくなります。ピックアップからの出力などの長い距離の伝送、導電塗料や金属テープによるシールディングが難しいアコースティックギターなどによく使われます。内部配線用の専用のシールドワイヤーが販売されています。

ピックアップをシールディング

ピックアップの周りに金属テープを巻いてアースに落とすことで、そもそもピックアップ部分の出力にノイズが乗らないようにしてしまう方法です。ギターのカバードのハムバッキングピックアップやテレキャスターのフロントピックアップのカバーもシールディングが目的の1つです。カバーの素材自体が磁性体になるため、サウンドは基本的に変化します。よくカバーの色によってサウンドが異なるといわれますが、金属の種類によって磁性体としての磁力は異なり、それにより磁界も異なるためです。

シールディングによるサウンドの変化

シールディングによりホットとアースが隣り合った状態は、トーン回路と似たような状態であるために周波数の高い音がアースへと流れてサウンドが変わってしまいます。この現象をキャパシタンスロスといい、ホットとアースの距離が近いほど、そして距離が長いほどに効果が強くなってしまいます。キャパシタンスロスの効果は信号自体のインピーダンスによって異なり、インピーダンスが高ければ高いほど大きな影響を受ける。

まとめ

シールディングを行うことにより、必ずサウンドはかわります。目的や楽器、そしてプレイヤー自身にあわせて適切なノイズ処理を行うことが大切です。





 

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