こんにちは、嵯峨駿介です。
僕が頂く修理依頼の中でもかなり多い部類に入るのが、ギター、ベースのノイズ処理の依頼です。
特にジャズベース。
クラシックなスタイルで製作される事が多いジャズベース、しかもシングルコイルとして使われる事も多いこのスタイルはノイズに弱いと言えます。
世の中には誘導ノイズというノイズの塊のような電波が飛び交っています。
例えば照明から、暖房器具から、モニターから……
電波が飛び交う中でエレクトリックギターを扱うにはこれらのノイズに対して対策を施す必要がありますよね。
じゃあどうやってその対策を施せばいいのでしょう?
簡単な方法として、いくつか例をあげてみようと思います。
まず1つがEMGのようなローインピーダンスで出力できるピックアップを使う事です。
楽器から出る信号の多くはハイインピーダンスで、この信号は外的な環境に大きな影響を受けます。
そこらへんの詳しい話はこちらの記事で
アクティブとパッシブの違いとそのメリットデメリット – Geek IN Box
こんにちは、嵯峨です。今やスタンダードな存在になっているアクティブベース。でも、パッシブとアクティブって何が違うのかよくわからないとこありません?電池を使わない…
でも、リンディとかダンカンとか使いたいじゃないですか?
そんな場合はキャビティに導電塗料を塗布する事がおすすめです。
Before
After
導電塗料を塗る事で楽器をシールディングしてノイズから守ります。
抵抗値の基準としては数センチ幅で数10Ω程度。
忘れがちですが、必ずアースラグで塗布した部分をアースに繋いでください。
ほんと、忘れがちです。
「導電塗料塗ったけどあんまかわんないんですよねー」
って持ち込まれる楽器、だいたいこのパターンです。
ここでいうシールディングとは、ケーブルのシールドと同じ意味です。
このあみあみでノイズから中を通る信号を守っています。
このあみあみの代わりに導電塗料を使っているのが今回紹介している方法です。
ちなみに当工房の採用している塗料はこちら
もはやおなじみ
Freedom Custom Guitar Research
Noise Hell
値段が結構高くて扱いも楽ではないのですが、効果が非常に高いです。おすすめ。
良いサウンドはノイズ対策から。
この修理をうちでやると、値段はこんな感じです。
弦振動に関するセットアップ 1500円
電装系に関するセットアップ 2000円
シールディング処理 3500円
total 7000円
ここまでやれば完全に生き返るので、眠っていた楽器や、長い間弾いていなかった楽器をもう一度ステージで、という方には非常にオススメ。
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