ヴィンテージのMusicman Stingrayは裏通しのみしか行えないブリッジを搭載していた時期があります。
裏通しと表通しでは、サドル部分での弦の折れ曲がり角度が異なります。
裏通しの方が折れ曲がり角度が大きく、表通しの方が折れ曲がり角度が小さいです。
折れ曲がり角度が大きすぎることが原因になってサスティーンの減少、倍音の減少、弦の寿命低下などの問題が起こることがあることは周知の事実かと思います。
この部分の角度は非常に重要で、BADASS BASS IIが重宝されたのはこの角度が小さいことも要因のひとつでしょう。
また、この点を問題視してそもそも折れ曲がり角度をなくしたRay Rossというブリッジも存在します。
近年ヴィンテージのStingrayのレプリカが作られることがあり、それらも同様にブリッジは裏通しにしか対応しません。
そして、前述した問題はやはり起こりうるものです。
今回のリペアでは、そのようなブリッジであっても表通しに対応できるように、穴開け加工をしてほしいという内容でした。
施工内容
弦がどこを通るのがベストなのかを構造面と技術面を考慮した上で加工を行いました。
加工前
加工後
ブリッジの構造上、弦がナットからボールエンドまで真っ直ぐに通ることが難しかく、実際にはこのような弦の通り方になるようデザインしました。
この程度であれば大きな問題はないと判断しました。
この加工によって、従来とは異なる構造で弦を張ることができるようになりました。
必ずしも裏通しが劣っている、表通しの方がベターだと言うつもりはありませんが、選択肢があることは悪いことではありません。
Stingrayを所有していてテンション感が強すぎる、弦が死ぬ、音に倍音がない、などの悩みがある方はこのような施工の検討をしてみてもいいのではないでしょうか。
料金
このようなブリッジ加工の料金は7700円(税込)です。
ブリッジのみをお送りいただいて加工を行うことも可能です。
ただいまこのリペアの受付を停止しております。
お問い合わせ
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