毎年ですが、年末はリペアの依頼が増えます! 今年の汚れは今年のうちに、家の掃除と同じようにギターも磨きましょう!今回はギター配線のトラブルについて。
「音が出なくなった」
「ノイズがやたらでかくなった」
結構よくあるトラブルです。起こりやすいトラブルの実例とその原因をまとめるので、自分で修理にもトライしてみましょう!
音が出ない
絶望しかありません。音が出ない。でも音が出ないっていうのは実は、簡単な部類の修理です。この場合、ホットとアースがショートしている可能性が大です。ショートを疑ってチェックして欲しいのは以下の部分。
・シールド線
・ポットやジャックなど、パーツの緩み
・コンデンサの足
・導電塗料が塗られたキャビティ
配線をする時はホットとアースがショートしないように工夫してワイヤリングします。ただし、年月が経つとポットが回ってしまったり、リード線が痛んだり、そんな理由でショートしてしまうことがあります。
ノイズしか出ない
もはやギターじゃないですね。でかいノイズマシーンです。この場合、ショートの可能性は少なく、どこかの線が千切れたり、ハンダが取れている場合が多いです。ホットかアース、どちらかでも途切れるとピックアップからの信号は出ません。混入したノイズだけが出ます。
ホットライン、アースラインのどちらもちゃんと繋がっている場合、スイッチやボリュームポットの不良を疑いましょう。
音量が小さい、音色がおかしい
蚊の鳴くような音だったり、やたらハイ落ちした音だったり、逆にローがスカスカの音だったり。この場合には、ピックアップのコイルが切れかけている、ピックアップがフェイズアウトしている、ホットとアースがショートしかけている、などの原因が考えられます。
特にピックアップ交換後、ミックスしたサウンドがしょぼすぎる!の原因は99%フェイズアウトです。この場合はどちらかのピックアップのリード線のホットとアースを逆にしてみてください。
コイルの両端からリード線が出ているわけですが、どちらをホットにするか、アースにするかでフェイズ(位相)はかわります。この修理がなかなかクセモノで、原因を見つけることが結構難しいです。ポットのガリが原因だったり、スイッチの接点不良だったり。頑張って探しましょう。
音が出たり出なかったりする
これは完全に接点の不良ですね。セレクター、ジャック、ホットラインやアースラインのハンダづけ部分、など。上向けると音が出るけど下向けると音が出ない、とかがこれです。
ノイズが多い
これも難しいです。環境にもよりますしね。いくつかの種類があります。
弦に触ってもノイズが減らない – 弦アース不良
むしろ弦に触るとノイズが増える – ジャックのホット端子とアース端子の配線が逆
常にノイズが多い – ノイズ対策してください
番外編
アクティブベースの音が出ないんですよーのパターンは電池切れがかなり多いです。いつでも弾けるようにシールドをさしっぱなしで部屋においていたパターンですね。基本的にはアクティブベースはシールドをさす事で通電するのがポピュラーな構造です。シンプルに気をつけましょう。
Geek IN Boxでは、配線トラブルに関するメンテナンスも承っています。こちらもご覧ください。
まとめ
配線の修理で大事なのはちゃんと理論的に考えることです。なんとなくパーツを交換してみたり、配線をつけなおしてみたり、これは意味がない。
1つ1つチェックして、消去法でじっくりと探っていくのが確実な修理のコツです。
最後に参考になりそうな本を紹介します。エレクトリックギターメカニズムなんかはかなり読み漁りました。
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