こんにちは、Geek IN Boxの嵯峨です!
みなさん、マルチレイヤーってご存じですか?

マルチレイヤーとは、ベースの上層のカラーが禿げてきたときに下層のカラーが表に露見する状態の塗装を指すものです。ヴィンテージの1部のフェンダーベースには上層に異なるカラーが吹かれていることがあり、それは経年劣化により初めて露わになります。恐らく当時は突発的なカスタムオーダーにはこのように対応していたのだと思われます。現代ではありえないことですが、それすら今になっては特別な価値になっています。
本記事で紹介するベース”Fender Custom Shop 1964 Jazz Bass Multi Layer”はマルチレイヤーで仕上げられたこだわりの1本。本機はアメリカ国内のベースショップにより特別にオーダーされたもので、マルチレイヤーカラー、ミディアムレリック、75ネックシェイプ、など特殊なスペックを備えています。(現在販売中です。→販売ページ)
マルチレイヤーカラー、ウェザーチェック
見てわかるとおり、上層に吹かれたブラックがレリック加工によってはげ、下層のキャンディアップルレッドと下地が見えています。

レリックの程度は”Medium” これから弾きこんでいくとさらに塗膜は薄くなり、マルチレイヤーの具合は変化していきます。その変化がすぐに楽しめるのはレリックならではですね。ウェザーチェックと呼ばれる塗装のひび割れもびっしり。

ウェザーチェックとは、オールラッカーならではの現象でウレタン塗装のベースには現れません。木材は温度や湿度によって伸縮を起こしますが、塗料と木材とでは伸縮率が異なります。そのためにヒビが入ってしまうのがウェザーチェックと呼ばれるクラックです。通常作られてから長い年月が経ったベースの塗装にしか現れないものですが、こちらはレリック加工により同様の現象を人工的に起こしたものですね。


当然ですがこのような塗装は通常のカスタムショップ製ベースにすら施されることはほとんどありません。新品時の販売価格は75万円前後でしょうか。豪華な仕様です。
75シェイプのネック

モデル自体は64年のスペックをモチーフにしていますが、ネックは75シェイプでオーダーされています。スリムですが、少し肉厚な部分を感じるUシェイプ。その影響かはわかりませんが音にはズシっと沈み込むような安定感があります。弾き心地も当然異なりますね。

使われているメイプルはスッと目の通ったクォーターソーンで木取りされています。この点は高価なベースならでは。

指板はインディアンローズ、ラディアスは9.5。クラシックなフェンダースタイルよりはわずかにフラットです。これくらいのきつさであればチョーキングで音が詰まることもないですね。フレットはミディアムジャンボ。指板周りはちょうどモダンなデザインとヴィンテージデザインの中間くらい。
ルックス含めた外見のシェイプはヴィンテージを意識していますが、プレイヤビリティに大きく影響する指板周りは現代的に仕上げられています。ここはミュージシャンにとっては嬉しい、ツボを押さえたオーダーがされていますね。
サウンド
僕は良いフェンダーベースの条件はまず低音が十分に出ていることだと考えています。特にアルダーボディにローズ指板を合わせたスタイルではこの点が特に重要で、最低限の低音がなければミドルレンジの豊かさやハイエンドのレンジの広さは魅力にはなりづらいです。

そういった意味で、このベースの持つバリバリと突き抜けるような低音の質感には安心感を感じます。その上で、弦を弾いた指に食ってかかるようなバイト感は強烈で、弾かれた弦は大きくバウンスするように響きます。4弦ベースらしく特にE弦、A弦におけるオープンなこのサウンドは5弦ベースがメインになりつつあるスタジオワーカーたちにもぜひ体感してもらいたいですね。

フロントピックアップに振れば広いローエンドと押し出し感のあるミドルレンジが、リアピックアップに振ればタイトな質感で良質なドライブペダルにも通じるようなバリっとしたサウンドが得られます。バランスを振ってもミックスでもどのポジションでもサウンドには華があります。一定以上の低音の質感、クオリティの上にこのような強烈な個性があるベースは弾き手のインスピレーションに影響を与えてくれる、数少ない個性を持っているものだと思います。
ということで・・・

とっても魅力的な本機、当店にて販売中でございます。状態についての記載もあるので、よろしければ商品ページをチェックしてみてください。
商品ページ
http://shop.geekinbox.jp/?pid=129588526
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