Sago New Material Guitars のベースの特徴、ラインナップ、サーモウッドについて

近年国内コンポーネント系のギター・ベースが注目を集めています。良質な木材と日本人ならではのキメ細かく高い技術により、出来上がる楽器は海外製ハイエンドクラスに匹敵するほどクオリティが高いからです。

今回は数ある国内メーカーの中から、SAGOについてベースの特徴やラインナップを紹介します。

Contents

1.SAGOとは

Sago New Material Guitars(サゴニューマテリアルギターズ)とは兵庫県尼崎市に工房を構え、国産ギター・ベースを製造、販売しているメーカーです。オーダーメイドを得意としており、良質で豊富な木材とパーツから細かくオーダーすることが出来ます。

またサーモウッドを初めて楽器に採用したパイオニアであり、車やバイクなどの塗装技術であるラップ塗装をエレキギター・ベースに施すなど、ルックス・演奏性などあらゆる観点から新しい楽器作りに挑戦しています。

ベースではUNISON SQUAIRE GARDEN田淵智也氏神田雄一郎氏、ギターではthe pillows真鍋吉明氏和楽器バンド町屋氏などが使用しており、若手から大御所のアーティストまで幅広く大きな支持を得ています。

またSeedというSagoのステューデントブランドでは、上記4名のアーティストからのアイディアが反映されたシグネチャーモデルが発売され、より身近にSagoが監修した楽器を体感出来るようになりました。

2.ベースの特徴

演奏性

SAGOのベースはバンドアンサンブルでしっかりと音が抜け、存在感のあるサウンドが最大の特徴です。また多弦ベースでみかける鳴りにくいポジション(デッドポイント)が少なく、どのポジションで弾いてもハッキリと明瞭なサウンドが発音出来ます。

どのモデルも独自のサウンドキャラクターを持ちつつ「クリアなサウンド」という共通点があるためバッキング、スラップ、コードプレイどんなシチュエーションでもベースラインがよく見えます。またConcept modelは王道ブランドの演奏性を継承しており、持ち替えても違和感なく演奏に集中できます。

サーモウッド

サーモウッドとはフィンランドで生まれた加工技術です。特殊な熱処理により水分やセルロースを飛ばし、強制的に木材を乾燥させます。これにより寸法が安定し、反りやねじれといった狂いが少なくなります。日本のような四季の気候変化の激しい環境には最適な要素を持っており、楽器としてのコンディション維持に優れています。

ジャズベース/プレシジョンベースなどClassic styleのネックにはサーモウッドが採用されています。また、サーモウッドをボディに使った場合には低音が豊かでアコースティックな鳴りになります。含水率が低いためにカラッとよく鳴る印象です。

サーモウッド加工により木材は5-15%程度軽量になります。これは直接的に楽器の軽量化に繋がり、長時間の演奏をする必要があるミュージシャンは特に重宝するのではないでしょうか? SagoのConcept Model全モデルにサーモアルダーが採用されます。


通常のアルダーボディ(左)とサーモ処理されたアルダーボディ(右)


SAGO自慢の良質な指板、ハードメイプル(上)、エボニー(真中)、ローズ(下)

重量があり、ソリッドな鳴りのエボニー指板にサーモアルダーを組み合わせることで、UNISON SQUAIRE GARDEN 田淵智也氏モデルのようなローミドルが際立つゴリゴリとしたジャズベサウンドを作り出すことが出来ます。

L(x)Pickups

最近SAGOが力を入れているL(x)というシリーズのピックアップ。JBタイプのピックアップは骨太さを感じる頼もしいサウンドです。ジャズベらしい音のキレ、アンサンブルでの存在感が抜群で、音の良さに定評のあるSAGOに裏付けされたアイテムと言えるでしょう。

3.Concept Modelのラインナップ

OVE(4弦、5弦)

ジャズベースを進化させたようなボティー形状で、ハイフレットへのアプローチが容易です。どのジャンルにも適合性の高いジャズベースですが、サーモアルダーの採用により歯切れの良さに低音の独特な鳴りが加わり、奥深いジャズべサウンドが体感できます。

カテゴライズとしてはシンプルに使える2バンドEQのアクティブジャズベですが、演奏性とサウンドが磨き上げられた次世代型のジャズベースと言えるでしょう。

PRIME EDGE(4弦、5弦)

ミュージックマンタイプのハムバッカーを2一基搭載し、パワフルさが伺えるモデルです。アクティブらしい強烈なサウンドキャラクターでありながら、高級感のあるクリアさも共存しています。

3バンドEQ+MID Mid Frequencyにより積極的にな音作りが可能。またこの独創的なくびれたボディーとLEDポジションマークにより、ステージではひと際注目を浴びそうなベースです。

RIDILL(4弦、5弦、6弦)

ハイエンド系多弦ベースを連想させる重厚なモデルです。5/6弦モデルの低音弦のペグを1段落とし込むことにより、Low-B弦のテンションの低さを解消し、張りのある重低音を鳴らすことが出来ます。またNordstrand製のBig Single Pickupは立ち上がりの良さに加え、ミドルの存在感が素晴らしく、立体感のあるサウンドです。

まとめ

以上となりますが、いかがでしょうか。

SAGOのベースはベーシストだけでなく他パートやエンジニアからも音の評判がよく、ライブやレコーディングなどの現場で使う道具としても非常にオススメできます。楽器店で見かけることがあれば是非一度試奏して体感してみてください。

画像引用、情報ソース:Order made Guitar&Bass Factory【Sago New Material Guitars】




 

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