DARKGLASS ALPHA・OMEGA ULTRA 【製品レビュー】

フィンランド発のエフェクターメーカー、Darkglass Electronicsは近年非常に人気で、まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。最近ではロックバンドのベーシストのみならず、あらゆる現場を渡り歩くセッションミュージシャン、スタジオミュージシャン達にも選ばれ始めています。今回は先日発売されたALPHA・OMEGA ULTRAをレビューします。

Darkglass Electronics概要

Darkglass Electronicsは2009年にDouglas Castroによって創設されたベース用のエフェクター、アンプを専門に開発するメーカーです。全ての製品はフィンランド国内で製作され、世界中の50以上の国で人気を博しています。特に特徴的なのが激しくかみつくようなドライブサウンドで、深いゲインでありながらも広いダイナミクスレンジと洗練されたまとまり感のあるサウンド。弾きやすいニュアンスを保ったまま深く歪ませて聴かせられるエフェクターはあまり多くはないかもしれませんね。

操作感

ALPHA OMEGA ULTRAはディストーションとグラフィックイコライザーを1つの筺体に詰め込んだプリアンプとも呼べるペダルで、ディストーション部分は個別にオンオフが可能。そのためにベーシックなサウンドをEQ部分で作り込んでソロやイントロなど、ベースをプッシュさせたいところでドライブをかけることが可能です。1つのフットスイッチでペダル自体のオンオフをするエフェクターも多い中、この点は大きなメリットだと言えますね。

ドライブ部分は非常にシンプルな作りで、歪みの深さを決めるDRIVEと音量を決めるLEVEL、原音とのバランスを決めるBLEND、これらにプラスして2つのディストーション回路αとΩのブレンドを決めるMODの4つのみにコントロール。αはタイトでブライト、Ωはザらっとした荒い質感が特徴的で、これらを自在にミックスします。

グラフィックイコライザーはBass(80Hz)とTreble(5kHz)にプラスして4つのミドルレンジ(250Hz, 500Hz, 1.5kHz, 3kHz)を搭載。Bassが80Hzと低すぎず、プッシュしてもモーモー言わないのが良いですね。ミドルレンジ、Trebleのいずれのポイントもベーシストにとって非常に扱いやすいと思います。特に250Hz、500Hz、1.5kHzがアンサンブルの中での存在感をコントロールするのに非常に重要な帯域で、嬉しいポイントです。また、Biteスイッチは2.8kHzをブーストして少し煌びやかなサウンドに、GrowlスイッチはシェルビングタイプのEQで低域の量をグッと増やします。

本モデルにはバランスアウトも搭載されており、このバランスアウトにはスピーカーのシミュレーターを搭載することも可能です。このシミュレーターはPCからエディットが可能です。まさに全方位型のベース用プリアンプですね。

サウンド

Darkglassらしいパンチ、コンプ感のあるサウンドはやはりフィンガー、スラップ共に非常に上質、またそのサウンド、レスポンス感が弾いていて心地良いのも素晴らしいポイントですね。弦が弾かれて振動するその様をバイト感を持ってブーストしている感覚で、これありで弾くとプレイ自体に影響するほどかもしれません。個人的にはグラフィックイコライザーのポイントがとても良くて、低域をクリアにするために少し500Hzをカットして、いたくない塩梅で高域をプッシュするのがおすすめです。ドライブサウンドはDarkglassらしいものですが、そこをバイパスするとそれは上質なプリアンプであり、個別にオンオフが出来るという点はユーザビリティを大きく向上させたと思います。

動画

商品リンク

スペック(公式より)

Blend
クリーンシグナルとエフェクトシグナルのミックスバランスをコントロールします。オーバードライブシグナルのボリュームをコントロールする Level ノブの設定に関わらず、クリーンシグナルはユニティ・ゲインとなっており、ミックスするバランスの微調整を Blend ノブで行います。

Level
オーバードライブシグナルのボリュームを設定します。

Drive
オーバードライブシグナルのゲイン量を設定します。

Bite
プレゼンスと明瞭さを加えるハイミッド(2.8kHz)をブーストします。

Growl
ファットなトーンを生み出すシェルビングタイプのベースブーストで、ローエンドのサチュレーションを増加させます。

Mod
2つの全く異なるディストーションサーキットをセレクトもしくはミックスします。ALPHA はパンチがありタイトで非常に明瞭なサウンドであるのに対し、OMEGA は荒々しくも生々しい分かりやすいサウンドです。Darkglass Suite ソフトウェアを使用すれば、Mod コントロールをフットスイッチにアサインさせて Alpha と Omega を切り替えることも可能です。この時、スイッチを長押しすることでモード自体の ON/OFF も切り替えることができます。

Master
Alpha・Omega Ultra 全体のボリュームを調整します。クリーン・モードの出力の微調整を行うのに理想的です。D.I アウトとヘッドホンアウトのレベルコントロールとして使用することもできます。バイパス時は、このコントロールの設定はレベルには影響しません。

Bass
80Hz を中心周波数とした帯域を ±12dB までブースト/カットします。

Mid bands
250Hz, 500Hz, 1.5kHz, 3kHz を中心周波数としたそれぞれの帯域を ±12dB までブースト/カットします。

Treble
5kHz を中心周波数とした帯域を ±12dB までブースト/カットします。

Ground lift
ダイレクトアウトのグラウンドを切断してグランドループを防ぎます。スイッチはノイズの少ない方のポジションに設定してください。このスイッチの設定は 1/4″ フォンアウトには影響しません。

Cab Sim
ダイレクトアウトプットのキャビネットシミュレーションの ON/OFF を切り替えます。このスイッチで、必要に応じてすべてのデジタル回路を完全にバイパスした信号を出力することができます。

Headphones
16Ω のミニマムロードで駆動できる 3.5mm ステレオジャックのヘッドホンアンプを内蔵しています。レベル調整はマスターボリュームコントロールで行います。

USB
Micro-USB Bコネクタから PC / Mac に接続して、ペダルにキャビネットシミュレーションのインパルスレスポンス(IR)をロードし、さまざまなセッティングをコントロールすることができます。

DIMENSIONS
125 x 96 x 57 mm

WARNING
ALPHA・OMEGA Ultra の消費電流は 110mA です。レギュレートされた DC9V センターマイナス極性のアダプターをご使用ください。環境への配慮を理由に 9V バッテリー(006P)駆動には対応していません。レギュレートされてないパワーサプライの使用、もしくは 9VDC 以上の電圧を供給した場合、ノイズの発生やユニットが破損する恐れがあり、保証対象外となりますのでご注意ください。

大手楽器店での販売、修理業務やプロベーシストのローディー経験の後に海外向けの小売業に従事。その後ベースショップGeek IN Boxを立ち上げ、現在はGeek IN Boxの運営の他にベースマガジンなどでの執筆を多数担当。

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