【レビュー】注目の国産ブランドSAGO Style-P Bass

様々な観点から新しい楽器作りに挑戦し続けるSAGO NEW MATERIAL GUITARS。トラディショナルなエレキギター・ベースでもSAGO独自のカラーが反映されており、サウンドはもちろんのこと、ラップ塗装などによる鮮やかなルックスにおいても他のメーカーの楽器とは一味違います。またUNISON SQUARE GARDENの田淵 智也氏やサカナクションの草刈 愛美氏など多数のプロアーティストから支持を集めるほど、楽器のクオリティが高いです。

今回はSAGOのClassic Style SeriesよりStyle-Pをレビューします。

目次

  • 1.サーモウッドネック
  • 2.ベアナックル製ピックアップ
  • 3.蓄光サイドポジションマーク
  • 4.使用感
  • 5.まとめ

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1.サーモウッドネック

茶褐色の渋いルックスが目を引くサーモ処理されたメイプルネック。サーモウッドはフィンランドで生まれた加工技術です。特殊な熱処理を施すことにより、木材の余計な水分やセルロースが飛び、超乾燥状態になります。これにより寸法が安定し、ネック材に使うことで反りやねじれといった狂いが少なくなります。寒暖・乾湿の激しい日本のような環境でも、比較的影響を受けにくいのです。

ネックはジャズベースと同様の細身のCシェイプで、通常のプレシジョンベースのようなごついネックという感じではありません。握り心地が良く、他のベースから持ち替えてもすぐに馴染むことができます。

ちなみにサーモウッドは元々建築や家具の分野で使われている技術でしたが、楽器に採用したのはSAGOが初となります。現在ではFenderやMomoseなどのメーカーも「ロースト材」としてこの技術取り入れており、サーモウッドを使ったギター・ベースを楽器店でよく見かけるようになりました。

2.ベアナックル製ピックアップ

現行のClassic Style Seriasのギター、ベースはSAGOが自社で制作しているLx pickupが採用されていますが、こちらのベースにはベアナックル製のピックアップ、BKP ’58 Split Coil Pを搭載されています。

イギリスでハンドメイドされたこだわりのピックアップで、いなたいキャラクターを持ちつつ、パンチのあるサウンドです。プレシジョンベースらしい温かみと分厚い低音が健在しつつ、キレのある中高音が共存していて、まとまりの良いサウンドです。プレシジョンベース本来のサウンドと言うと広がりがあって、アンサンブルをどっしりと支えるようなイメージですが、このピックアップは音の密度が濃くて締まった印象です。

3.蓄光サイドポジションマーク

ライブの演奏においても細かい配慮が感じられるのが、この蓄光サイドポジションマークです。ルミンレイという特殊な蓄光素材により、照明の光を吸収して、暗くなった時にサイドポジションマークが光ります。LEDのような強い光ではないので目に優しいです。ライブの演出でステージ上が薄暗くなるシーンがあると思いますが、暗いところでもポジションがよく分かり、正確な演奏をアシストしてくれます。

4.使用感

プレシジョンベースの持ち味である分厚い低音、粘り、いなたさに加えてサーモウッドによるアコースティックなネックの鳴りと、ベアナックル製ピックアップによるパンチ感が合わさったサウンドは独特の深み、奥行きがあります。新品の時から楽器自体がよく鳴るし、アンプの出音からもビンテージ楽器のような雰囲気を感じます。

それに加えSAGOのベース全般に言えますが、バンドアンサンブルで音がしっかり抜けるため、ベースラインがよく分かり、ライブでモニターしやすいです。ピックアップの特性により発音が優れているので、スラップやタッピングでの細かいフレーズもハッキリ聞こえます。プレースタイルやジャンルに関係なくオールマイティに使えるのがいいですね。

本ベースを含めてSAGOのジャズベース、プレシジョンベースは21フレット仕様です。標準的なジャズベース、プレシジョンベースは20フレットであることが多いので、この1フレットの差は音階的にも大きく、より広い音域でのアプローチを可能としています。

サーモウッドを採用することにより、ベース自体が少し軽量になるため、長時間ストラップをつけてプレーしていても肩への負担が少ないです。

5.まとめ

以上となりますが、いかがでしょうか?

元々SAGOはオリジナルシェイプのコンセプトモデルを中心に展開していました。しかし上記で取り上げた「サーモウッド」による違いを知りたいという声から、スタンダードなジャズベースやプレシジョンベース、ギターではストラトキャスター等のコピーモデルがClassic Styleとしてレギュラーラインナップに加わりました。

サウンドはもちろん、様々な点において即戦力になること間違いなしのブランドなので、是非一度チェックしてみて下さい。

<仕様>

ボディ: アルダー2P
ネック: サーモメイプル
指板: ローズウッド
スケール: 864mm(21フレット)
ナット: Oil Bone
ペグ: Gotoh FB3
ブリッジ: Spiral Bridge
ピックアップ: BKP ’58 Split Coil P
コントロール: 1 Volume、1 Tone
塗装(フィニッシュ): ウレタンフラット

大手楽器店での販売、修理業務やプロベーシストのローディー経験の後に海外向けの小売業に従事。その後ベースショップGeek IN Boxを立ち上げ、現在はGeek IN Boxの運営の他にベースマガジンなどでの執筆を多数担当。

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