サウンドメッセ2018イベントレポート(ベース本体編)

サウンドメッセとは、大阪は南港、ATCホールで年に一度行われる楽器フェアです。エレキギター、ベース、アコギ、バイオリン、ウクレレなど弦楽器を中心とした各メーカーや楽器店が一堂に集い、最新機材のPRやデモンストレーションを行っています。また各メーカーのビルダーから直接機材の説明を受けたり、講演を通じて楽器製作に関する話を聞いたりできます。ですのでBtoBの商談はもちろん、一般の来場者はただ試奏ができるだけでなく、知識面でも非常に収穫のあるイベントです。

今回はベース本体編ということで、メーカーブーズで展示されていた新作のベースを中心に紹介したいと思います。

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目次

  • モリダイラ楽器(Sandberg)
  • U-I.D GUITARS
  • VINCENT
  • Wood Custom Guitars
  • 山野楽器エレクトリック(G&L・Rickenbacker)
  • YAMAHA MUSIC JAPAN(特別展示ブース)
  • まとめ

モリダイラ楽器(Sandberg)

モリダイラ楽器ではドイツのハイエンドメーカー、Sandbergのオリジナルベースを多数展示。その中でリアにミュージックマンタイプのハムバッカーピックアップを搭載したジャズベスタイルのCATM4とプレベスタイルのCAVM4を弾き比べしました。

ジャズベスタイルのCATM4はミュージックマンタイプのハムバッカーが搭載されたパワフルかつ瞬発力のあるスピーディなサウンドが特徴的でした。

一方のプレベスタイルのCAVM4はプレシジョンスタイルのスプリットコイルピックアップとハムバッキングピックアップ、2つのピックアップの融合度の高いサウンド。ハイパワーで大味なものかと思いきや、適度な肉厚感でまとまった印象を受けました。

また両方のベース共に0フレットを採用しており、開放弦と押弦時のサウンドに差がなくバランスの良い出力が得られます。弦のテンションは一般的なジャズベ、プレベと比べて若干緩めで、アクティブ臭くないナチュラルなサウンドから非常に扱いやすいベースと感じました。

U-I.D GUITARS

車輌、家電、住宅設備業界などの大手企業向けに試作品開発を行ってきた実績を元に、高度なデジタル技術と職人のアナログな技術をギター製作に応用出来ないか?という問いかけからスタートしたU-I.D GUITARS

UA-SR-01は35inchのスケールを採用した厚めのネックということもあり、ベース本体が大きく感じます。セイモアダンカン製のミュージックマンタイプのハムバッキングピックアップを2基搭載し、クリアでパワフルなサウンドです。独特のボディシェイプは加工技術に自信のあるU-I.D GUITARSならでは。ワンオフもののオーダーメイドにレベルの高さを感じるメーカーです。

VINCENT

老舗国産アコースティックギターブランド、K.Yairiの職人が新たに立ち上げたブランド。製作はヤイリギターに委託し、製品開発や監修、PR、販売を行っているのがVINCENT。新たなK.Yairiギターのカタチを追及しています。

オバンコールサイド&バック、マホガニートップで構成されたVB-7Cはウッドベースのような重厚感と温かみのある低音が魅力的。864mm(34inch)のスケール、21フレット仕様のネックにカッタウェイを施したボディーにより、エレキベースと同じ感覚で演奏が出来ます。生音が大きく、シールドを繋いでPAスピーカーから鳴らした時にも、アコースティックな鳴りを感じることができます。今回アコースティックゾーンで唯一見つけたアコースティックベースです。

Wood Custom Guitars

滋賀県東近江市に工房をかまえるWood Custom Guitars。社名の通り木材へのこだわりが強く、アルダー、メイプル、アッシュなどの定番の木材は最上級のものがストックされており、エキゾチックウッドと呼ばれる豪華なルックスの木材も幅広く取り扱いしています。

Vibe 4は良質な木材の鳴りを生かしたナチュラルなジャズベサウンド。アクティブ仕様になっていますが、しなやかなパッシブトーンを基調としていて、2バンドEQで足りないところを補佐するようなイメージです。ネックのマットな触り心地もいいし、淡い紫のカラーリングも他にはない色味でいいですね。

山野楽器エレクトリック(G&L・Rickenbacker)

山野楽器エレクトリックのブーズではG&LRickenbackerのギター・ベースをスタイリッシュに展示。

G&LのKILOTONはプレシジョンベースのシンプルなコントロールとスティングレイのパワフルさを融合させたような新感覚のベース。ボリュームとトーンコントロールの間にある切り替えスイッチにより、1つのピックアップながらシリーズ/シングル/パラレルと3種類のバリエーションあるサウンドを楽しむことが出来ます。パッシブ仕様なので、スティングレイのような独特のえぐみはなく、サウンドは太くてストレートです。

時間の関係上、Rickenbackerのベースは試奏出来なかったものの、流行り廃りを感じさせない渋いルックスは健在でした。

YAMAHA MUSIC JAPAN(特別展示ブース)

YAMAHAでは定番のBBシリーズに加え、新たに登場したTRBX600シリーズをラインナップ。

プレイムメイプルとアルダーのラミネートボディ構造のTRBX604、まず特徴的なのはスリムなネックです。ナット幅38mmと細く、ネックの厚さも薄めです。IBANEZのエレキベースに近い感覚のネックシェイプで取り回しがいいです。

そして独自開発したデュアルコイルピックアップにより、ワイドレンジではっきりとしたサウンド。これまでのYAMAHAのベースと比べるとアクティブ色が強く、ドンシャリ傾向にあります。またパッシブに切り替えた際にアクティブ時との音量差が少ないし、3バンドEQのトレブルがパッシブ時にはトーンコントロールに切替ります。アクティブ、パッシブ両方でしっかり使えるように設計されていますね。ちなみにボディ裏面にある赤いランプでバッテリーが少なくなった時に知らせてくれるバッテリーアラート機能も装備しています。

他メーカーになく、YAMAHAのこれまでのベースにもない新しいタイプのシリーズ。値段帯も手頃なので、ビギナーにとって新しい選択肢が増えましたね。

まとめ

以上となりますが、いかがでしょうか?

全体的にアクティブのジャズベースタイプが多い印象でした。ベースラインが映えるベース音の流行と音楽ジャンルの多様化により、しっかりと高音域が再生できて、どの現場でもフレキシブルに使えるベースが求められているように感じました。楽器店に行くだけでは出会えないベースがあったり、メーカーの担当者だからこその楽器の話は非常に勉強になりました。

またイベントオープン前から行列が出来ており、楽器ファンの多さにも驚きました。今後、NAMM SHOWのように世界を代表するギターショウになるかもしれないですね。

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大手楽器店での販売、修理業務やプロベーシストのローディー経験の後に海外向けの小売業に従事。その後ベースショップGeek IN Boxを立ち上げ、現在はGeek IN Boxの運営の他にベースマガジンなどでの執筆を多数担当。

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