ベースエフェクターの定番コンプといえば、EBS Multicomp、通称マルコン!その使いやすさとポテンシャルの高さですっかり定番アイテムとして定着しました。恐らく現在最も多くのベーシストが愛用しているペダルコンプレッサーではないでしょうか?
今回はEBS Multicompについて仕様や使用感について書いてみたいと思います。
コンプレッサーについてはコチラの記事も併せてどうぞ!
ベースの音作りで劇的な効果を発揮! コンプレッサーの使い方
1.スペックと価格
・コントロール:COMP/LIMIT, モード切替スイッチ(Tube Simulator/Multiband/Normal), GAIN
・アクティブ/パッシブ切替スイッチ
・サイズ:70L×115W×35H(mm)
・重量:400g
・周波数帯域:20Hz-20kHz
・ゲインレンジ:0 – 15 dB
・コンプレッサーレシオ:1:1 – 5:1
・スレッショルド:-25 – +6 dB adjustable inside
・アタックタイム(80%): ・リリースタイム(80%):typ. 100 ms
・トゥルーバイパス仕様
・アダプター駆動可
Sハウス販売価格:¥18,500(税抜)
2.EBSってどんなメーカー?
EBSは1988年にスタートしたベーシスト達によるベーシスト達のためのベースギアブランドです。
スタッフは全員ベーシスト(という噂)で、ベース用プリアンプ、ヘッドアンプ、キャビネット、エフェクターと多くのプロダクトリリースしており、多数のミュージシャンの支持を受けています。
愛用しているベーシストは、マーカスミラー、タルウィルケンフェルド、スタンリークラーク、ビリーシーン、エティエンヌムバッペと、超一流がズラリ。
3.使用感
シンプルな操作
2つのつまみに1つのスイッチのみというシンプルな操作性が人気の理由の1つでしょう。
アタックタイム、リリースタイムは自然な演奏ニュアンスになるよう設定値が固定されており、レシオであるCOMP/LIMITで潰れ方を調整してゲインで音量を整えるだけ。コンプの仕組みを詳細に知らずとも感覚的に良い音を作れます。
直感的な操作が難しいコンプにおいて、このシンプルさ。簡単に良質なコンプレッションが得られ、音作りで失敗することはほとんどないでしょう。
絶妙な味付けのサウンド
コンプレッサーは音量の均一化という効果を持ちますが、マルチコンプが評価される最大の理由は音量を均一にする効果ではありません。通すだけで上品で太く、艶のあるサウンドが得られるという点がEBS Multi Compが評価される最大の理由です。
そのため、コンプつまみ自体は0で使うベーシストも少なくありません。EBSが持つ味付け、サウンドキャラクターこそが最大の魅力ですね。
モード選択による音色付加
EBS Multicompはエフェクトモードを3つから選ぶことが可能です。
Normal
目立った音色変化はありませんが、スッとサウンドをスマートにしながら太さを出す塩梅が絶妙。ダイナミクスの大きい5弦ベースに繋ぐとまとまりの良いサウンドになります。
Tube simulator
Normalと比べるとミドルが分厚く、音が前に出てくる印象。コンプがかかった時の音の粘りには独特のチューブ感を感じさせます。余韻が太くて、プレシジョンベースのようなサウンドとは非常に相性が良くオールドスクールなニュアンスが得られます。色付けが濃く、プリアンプを使っている感覚に近いかもしれません。
multiband
内部のトリマーを操作することにより、ローとハイそれぞれスレッショルドを設定出来ます。ベースは低音担当とはいえ、帯域的にカバーする範囲は意外に広いです。ローとハイそれぞれでスレッショルドを設定することで、特にスラップ時のダイナミクスに最適化することを目的に使うことが多いですね。
例えばサム(ロー)はナチュラルにするために低めに、ゲインの大きいプル(ハイ)は音量を抑えるために高めに数値を設定する、など。様々な使い方ができますね。
4.まとめ
以上となりますがいかがでしょうか?
昨今は「ナチュラルでオーディオライクな~」のような謳い文句の製品が数多くありますが、EBS MultiCompはそのような製品ではありません。操作が簡単で、通すだけでEBSらしい独特の強烈なキャラクターが得られるペダルです。
EBSに関しては他のプロダクトも高いクオリティを持っており、共通した高級感のあるサウンドが特徴です。ベース用にコンパクトエフェクターを購入する際にはぜひ一度チェックしてもらいたいメーカーですね。
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