最重要ブランド Line6の概要や歴史、エフェクターの特徴とおすすめモデルを紹介

デジタルモデリング」という技術を世に知らしめ、エフェクターの歴史を大きく変えた第一人者、line6。

DTM全盛期の今でこそモデリングは特別珍しいことではありませんが、逆にいえば現代のサウンドメイキングの源流を作ったのがLINE6のエフェクターといっても過言ではありません。

今回はそんなline6について、その概要や歴史を紹介し、おすすめのエフェクターを紹介いたします。

Contents

line6の概要と歴史


line6の名が最初に広く知れ渡ったのは1998年、PODの発表によってでした。

それまでのエフェクターは「アンプの音をどのようにメイキングしていくのか」というコンセプトがメインで、アンプシミュレーターとしての機能は重要視されていませんでした。

しかし、ソラマメのような形をしたこのエフェクターは、その小さな筐体に多くの名機といわれるアンプの音を詰め込むことに成功し、以降、ローランドと共にモデリング・マルチエフェクターを牽引することになります。

電子機器の技術向上に伴うプラットフォームの多様化、小型化、DTMの普及によって多くのメーカーがモデリング技術に注力し、それまでのアナログからデジタルに主流は移り変わります。

2010年代に入ると競争の激化もあってLINE6の勢いは陰りを見せ始め、2014年にはヤマハの子会社となります。

ただし、ヤマハも電子楽器製造の老舗であり、デジタルプロセッシング技術に早くから注目していたプロフェッショナルです。

2015年にリリースされたHelix Floorはそのサウンドのクオリティから高い評価を勝ち取り、LINE6は再びモデリング・マルチエフェクターのトップメーカーの座を奪い返したのです。

line6のエフェクターの特徴


モデリング技術を用いたマルチエフェクターの弱点は主に3つで、再現性のクオリティの低さ音の遅れ(レイテンシー)操作の複雑さです。

しかし、LINE6のエフェクターはこの問題を全て解決しています。

長い歴史で培った音像・波形の解析技術により高い音の再現性とアナログ機のような音場の広さを実現し、高精度のDSPユニットを搭載しレイテンシーを最小限にとどめ、わかりやすく直感的な操作を可能にするハイセンスなインターフェイスを採用しています。

モデリングアンプやエフェクターが「色々なサウンドを試せるが(特にステージにおいて)パフォーマンスが低い」とされていたのは既に過去の話。

アナログ回路のサウンドを越えた、というのは語弊がありますがかなり近いところまできており、デジタルの強みである回路のコンパクトさ、ノイズの少なさを考えれば総合的には上だと判断されるケースも多いでしょう。

おすすめのモデル


革新的なエフェクターを多くリリースしてきたLINE6のモデルの中でも、特におすすめのものを5つ厳選してご紹介します。

1.Helix Floor

これ一台あればほかに何もいらない。そう言い切ってしまっても良いLINE6のフラッグシップマルチペダル。

72種類のアンプ、37種類のキャビネット、そして194種類に及ぶエフェクトを搭載し、無限ともいえるサウンドメイキングが可能です。

また高性能デュアルDSPを搭載しチューブアンプに迫るダイナミクスと繊細なタッチフィーリングを実現し、デジタルの宿命であるエフェクター切り替え時の音切れも解消。

最大8つのエフェクトをアサインして瞬時に切り替え可能なプレイフィールの高さも相まって、ライブにもレコーディングにも対応できる汎用性の高さも魅力です。

2.HX stomp

Helixと同等のDSPを搭載し、音質を損なうことなく小型化、低価格化を実現したマルチペダル。

コンパクト化の傾向は今後のエフェクターの主流になりえるでしょう。

300種類以上のアンプ・エフェクターがモデリングされており、音切れを防ぐスナップショットも上位モデルと変わらず搭載されているのも嬉しいところ。

最大6種類までしかエフェクトを使えないという点が気にならなければ、コスパの点からこちらがおすすめです。

3.M9 stompbox Modelar

アンプシミュレーターや多機能デバイスとしてではなく、純粋なエフェクターとしての機能に絞ったマルチペダル。

最大チャンネル数が3チャンネルと少ないこと、歪み系よりモジュレーション・空間系のエフェクターの方が質・量とも充実していることから、サウンドシステムの一部に組み込む使い方がおすすめ。

非常に頑丈で壊れにくいところも嬉しいポイントです。

4.POD HD500X

名機PODの最新作であり、最終作であるHDシリーズ。ペダルタイプのHD500のDSPを純粋に強化したのがこのHD500Xです。

最大8つのエフェクターを同時に使用でき、PODのウリであるデュアルトーンや重めのモジュレーションエフェクトを多重にかけてもものともしないマシンパワーがポイント。

後発機であり、開発コンセプトが違うHelixと比べると機能性ではやや劣りますが、その分低価格で導入できるメリットもあります。

5.DL-4

一時期、音響系のギタリストのボードに必ずといって良いほど組み込まれていたディレイモデラー。2000年のリリースから20年近くたった今でも熱烈なファンを持つ名機です。

魅力は操作性と再現性の高さ。16のモデルから3つをプリセットして瞬時に切り替えができ、タップスイッチでディレイタイムを可変させることも可能です。

アナログ特有の残響感の再現性が高く、かつ前面に配置されたツマミを調整するシンプルな操作性から高い人気を博しました。

まとめ

デジタルモデリングのトップメーカー、LINE6についてご紹介してきました。

電子技術の向上によって、今後さらに音楽のデジタル化が進むのでしょう。本物に負けないクオリティを持つLINE6のエフェクターの魅力を、ぜひ味わってみてください。

 

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